俳優、演出家のローラン・テルジェフが、7月2日にパリで75歳で亡くなりました。
9歳の時に演劇に出会い、18歳で俳優として舞台デビューをしたローラン・テルジェフは、その5年後に映画界に進出。マルセル・カルネ監督の『危険な曲り角』、ブリジット・バルドーと共演した『セシルの歓び』ルイス・ブニュエル監督の『銀河』、パゾリーニ監督の『王女メディア』などに出演、ジャン=ポール・ベルモンド、アラン・ドロンと共に、当時の若手俳優の「トップ3」の一人と言われていましたが、次第に演劇に重点を置くようになりました。演劇界での重要性も非常に高く、今年の4月には4回目となるモリエール賞を受賞したばかりでした。
しかし私にとっては、やはり60年代後半から10年近くの間に出演したフィリップ・ガレル監督の4作品「Le Révélateur(現像液)」『孤高』「Un ange passe(天使のお通り)」「Le voyage au jardin des morts(死者の庭への旅)」の4作品がとても強く心に残っています。心からのご冥福をお祈りします。
ベルナデット・ラフォンと現代の聖なる家族を演じた「Le Révélateur(現像液)」より。