昨日に引き続いて悲しいニュースとなってしまいました。『めざめ』や『優しい嘘』に出演していた女優のエステール・ゴランタンさんが96歳で亡くなりました。
1913年にポーランドに生まれたユダヤ人のエステール・ゴランタンさんは、1930年代にフランスに移住。歯科医として働いていました。その後、85歳だった1999年にエマニュエル・フィンキエル監督の”Voyages”に出演。その存在感は圧倒的に素晴らしく多くの映画監督の心を捉えたのでしょう、2007年までに10本以上の作品に出演しました。
ロシア人監督のパヴェル・ルンギンは、2005年の作品”Familles à vendre(英語タイトル:Roots)”で彼女を起用しましたが、公開の際のインタビューでこう語っています。「エステール・ゴランタンに出会ったのでこの作品を作りました。愛情に溢れた彼女の顔と眼差し、自分を表現する方法、そして彼女の人生自身に本当に心を揺さぶられました。彼女からが素晴らしい優しさが溢れ出ており、彼女が生きる意欲を失うことはできないと感じるのです。」
心からのご冥福をお祈りいたします。