2009年9月、カトリーヌ・ブレイア監督が手記”Abus de faiblesse”を発表しました。フランスとアメリカをまたにかけた詐欺師クリストフ・ロカンクールに85万ユーロを騙しとられた体験を語ったものです。この手記の映画化にイザベル・ユペール、ロマン・デュリスの名前が上がっています。
ブレイア監督は2005年に脳内出血で倒れますが、その後にクリストフ・ロカンクールとナオミ・キャンベル主演で"Bad love"の映画化に着手。結局、この企画は暗礁に乗り上げますが、その間にロカンクールから詐欺にあっていたというものの。作品のタイトルは「弱さの悪用」という意味ですが、法律用語として使われており、昨年フランスを騒がせたロレアル・グループの筆頭株主リリアンヌ・ベタンクール女史の事件でも出てきました。
クリストフ・ロカンクールはハリウッド中を騙したことで有名で数回に渡る刑務所生活を送り、自伝も出しています。ソフィア・ローレンの息子だと偽っていたこともあり、ジャン=クロード・ヴァン・ダムやミシェル・ポルナレフも餌食になったそう…ブレイアも詐欺師だと分っていたのに騙されてしまったのですね…下はロカンクールの自伝の1冊。ロマン・デュリスに似ているでしょうか?