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ロッテルダム映画祭 3

今日はがんばって5本のコンペティション作品を観賞。その中で2本の作品が気に入りました。

まず韓国映画の"Bleak Night"。韓国の映画学校KAFAの卒業制作として取られた作品だそうですが、素晴らしい力量!現在と複数の過去が入り混じるのですが、脚本と編集によるその構築がとても見事で、また語りすぎない、しかしリアリティの溢れる演出や台詞も秀逸。思春期の少年たちの虚勢と脆さがとてもうまく現れていました。今後に期待したい監督ですね。

そしてタイ映画の”Eternity”。こちらも過去と現実が行き来する作品ですが、手法はまったく違った形に。自然と霊の関わり、前世代への思慕など、アピチャートポン・ウィーラセータクン監督の作品に通じるタイらしいテーマがとてもゆっくりした時間軸の中で描かれています。あまり色々と書いてしまうと、この作品の魅力が損なわれてしまうのですが、特に過去から現実に戻るシークエンスの流れには、とても心が震えました。

夕方に時間がちょっと空いたので、今年から新しい施設に引っ越した会場の一つ、LANTARENVENSTERを見に行くことに。ロッテルダム映画祭発祥の地であった元の場所はとてもアンダーグランドな感じがして好きでしたが、新しいスペースはとてもモダン。でも映画を見る環境の良さはぐっとあがり、イベントスペースもあります。期間中にはここでソニック・ユースのメンバー、リー・ラナルドのパフォーマンスもあるそう。上映プログラムはショート&実験映画が中心。こちらの会場も賑わってはいるのですが、メイン会場から離れている(地下鉄で4駅)ので、何しろ移動が大変。…。ここで上映されたペーター・チェルカススキーやローズ・ローダー、ピップ・ショドーロフの新作が見たかったのですが…映画祭側が用意した2日分のレンタル・サイクルはあるのですが、予約制だった1時間1便の移動用ミニバンをもっと使いやすくしてくれた方がよかったような…帰りは(きれいだったけど)極限の寒さの中で橋を渡り、30分かけてメイン会場に戻りました。

最後の上映を12時半に見終わった後、メイン会場のバーで映画祭関係者と話をした後、映画祭主催のパーティに。昨年から場所が変わったのですが普通のクラブを使っているので、音がうるさすぎて話ができない!前の会場の方がよかったなあ…しかも音楽もメイン会場でかかっていた方がSO BRITISH!でよかった…ちょっと寄るだけのつもりが、いろいろと知り合いに会ってしまったので結局3時半就寝になってしまう…
by berceau-du-cinema | 2011-01-30 19:38 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)
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