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カンヌ映画祭2011:批評家週間部門&フランス映画

カンヌ映画祭のサイドバーの一つ、批評家週間部門は今年で50周年!ポスターもこれに合わせて5つのヴァージョンが!年代毎にこの部門を代表する作品が選ばれていますが、どの作品かわかりますか?
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公式サイトでは、この50年間にこの部門から巣立って行った監督の名前がリストになっていますが、圧巻!特に初期はかなりアヴァンギャルド。
また公式セレクションの審査委員長も長編部門がイ・チャンドン監督、短編部門が監督ととても豪華です!

さてセレクションの方ですが、この部門は初長編作品もしくは第2作目を対象としているので、コンペの長編で私が知っているのは、”Take Shelter”のジェフ・ニコルズ監督のみ。彼が2007年に発表した”Shotgun Stories”はフランスでも公開されて話題になった作品です。

"Las Acacias" Pablo Giorgelli監督 (アルゼンチン/スペイン)
"Avé" Konstantin Bojanov監督(ブルガリア/フランス)
"17 filles" デルフィーヌ・クラン&ミュリエル・クラン監督(フランス)
"Sauna on Moon" Zou Peng監督(中国)
"The Slut (Hanotenet)" Hagar Ben Asher監督(イスラエル/ドイツ)
"Snowtown (Les Crimes de Snowtown)" Justin Kurzel監督(オーストラリア)
”Take Shelter” ジェフ・ニコルズ監督(アメリカ)

また招待上映は以下の通り。Jonathan Caouette監督の新作はこちらで上映されます。

開幕上映:"La guerre est déclarée" ヴァレリー・ドンゼッリ監督(フランス)
50周年記念上映:"My Little Princess" エヴァ・イオネスコ監督(フランス)
特別上映:"Walk Away Renée" Jonathan Caouette監督(米/フランス/ベルギー)
閉幕上映:"Pourquoi tu pleures ?" - Katia Lewkowicz監督(フランス)

それではフランス映画の紹介を。

"17 filles"
監督:デルフィーヌ・クラン&ミュリエル・クラン
出演:ルイーズ・グリンベルグ、ジュリエット・ダルシュ、ロクサーヌ・デュラン、エステール・ガレル、ノエミ・ルヴォフスキー、フロランス・トマサン
物語:大西洋に面した小さな街。17人の女子高生が一緒に妊娠をするという、大人や男のたちには理解のできない決意を実行する。
*2008年に本当に起こった話の映画化です。監督は姉妹ですが、作品の製作会社はダルデンヌ兄弟の作品も製作しています。キャストにあるエステール・ガレルは、フィリップ・ガレルとブリジット・シーの娘、ルイ・ガレルの妹にあたります。これまでにも映画に出ていますが、全然気づきませんでした…(恥)。
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"La guerre est déclarée"
監督:ヴァレリー・ドンゼッリ
出演:ヴァレリー・ドンゼッリ、ジェレミー・エルカイム、ガブリエル・エルカイム、ブリジット・シー
物語:あるカップル、ロメオとジュリエット。1人の子供、アダム。ある闘い、ある病気。大きな愛の物語…。
*女優のヴァレリー・ドンゼッリの長編第2作目。出演は前作に引き続き、元パートナー(復縁していなければ…)のジェレミー、今作には二人の実の子供も出ています。前作はカップルの破局という自伝的なテーマをコメディ・タッチで描いていましたが、今作は???この二人はある映画祭のディレクターの破局の話を元パートナーが監督した作品(ややこやしいですね…)にも、そのカップル役で出ており、とってもフランス的な関係ですが…この作品にはブリジット・シーが出ているので、母娘で批評家週間に登場になりますね。フランス公開は8月31日。
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"My Little Princess"
監督:エヴァ・イオネスコ
出演:イザベル・ユペール。アナマリア・ヴェルトロメイ、ドゥニ・ラヴァン、ルイ=ド・ドゥ・ランクザン
物語:写真家の母親のアンナと母の愛情を求める娘のヴィオレッタ。ルーマニア出身の優しい祖母の家で育てられたヴィオレッタは、パリの最先端を生きる母親のモデルをすることになり、生活が一変する。
*ロマン・ポランスキー監督の『テナント』で子役デビュー、ジャック・ドワイヨン監督の作品に出演していた女優のエヴァ・イオネスコの初監督作品。本作の舞台は70年代なので、監督自身の子役としての経験も反映されているのでしょうか?脚本はガレル作品で有名な小説家のマルク・ショロデンコが参加しています(ガレルのネタばかり…)。
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"Pourquoi tu pleures ?”
監督:Katia Lewkowicz
出演:バンジャマン・ビオレ、エマニュエル・デュヴォス、ニコル・ガルシア、ヴァレリー・ドンゼッリ
物語:結婚を目前に控えたアルノーは妻のいない4日間を過ごすことに。ヒステリーの姉、過保護な母親ら結婚相手の大家族と準備を進めながら、新居の問題にぶちあたり、幼なじみとノスタルジーにふけり、新しい出会いを体験し、何を諦めないといけないかを知って行く。
*情報はこちらから…こちらの監督のKatia Lewkowiczも女優出身。バンジャマン・ビオレは有料テレビ局カナル・プリュスが2008年に企画した"Écrire pour un chanteur(歌手のため野執筆)"の短編で知り合い意気投合、この長編に発展したそうです。
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by berceau-du-cinema | 2011-04-18 08:20 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)
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