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カンヌ映画祭2011:前夜その2

開幕を明日に控えた本日は3本の作品をマラソンで観賞しました。

まず1本めは監督週間の閉幕上映に選ばれているベルギー映画”Les Géants”。監督のブーリ・ランネールは監督としても俳優としても大好きなんですが、今晩は舞台挨拶がなく、ちょっとがっかり。今作はベルギー独特のシニカルなユーモアはなし、ネグレストされている3人の少年のロード・ムービー。人里離れた田舎、広がる草原、湿地帯などどこの国とも定義できない一種童話的な背景の中で彷徨する少年たち。監督としてはこのテーマは真摯な手法で描きたかったのでしょうか。ラストは子供たちが自ら親を捨てて行く開放感のある映像で幕を閉めます。
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そして2本めはある視点部門に出品の"Les Neiges du Kilimandjaro"(ロベール・ゲディギャン監督)。安心して見られるいつも通りのゲディギャン作品なのですが、今作ではグレゴワール・ルプランス=ランゲやアナイス・ドムゥスティエらの若手俳優たちがいい味を出しています。またタイトルの「キリマンジャロの雪」は映画ではなく同名のフランスのシャンソンに由来していました。
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そして最後は教育上映されるイスマエル・フェルーキ監督の”Les Hommes libres”。第2次世界大戦中のアラブ人コミュニティーを描いた作品で、オディアール監督の”Un prophète”以来に見るタハール・ラヒム君が物語の中心人物を演じています。実際に存在した人物の中で、彼の役は様々な逸話から構築された空想の人物なのですが、やっぱり彼の存在感や微妙な演技はなかなかのもの。クラシックな作りではありますが、職人的なしっかりとした作品でした。
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上映が終わった午前1時。メイン会場前の階段にはまだ赤絨毯なし…
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by berceau-du-cinema | 2011-05-10 23:34 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)
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