アルノー・デプレシャン監督が『キング&クイーン』(2004年)で登場させた自身ののアルターエゴと言える男性イスマエル。
新作“Les Fantômes d'Ismaël(Ismael's Ghosts)”は彼を新たに主人公にした作品です。
映画監督のイスマエルは新作の撮影を間近に控えているが、そこに20年前に別れ、やっと忘れすことができた昔の恋人カルロッタが現れ、現在のパートナーであるシルヴィアとの生活に混乱を引き起こす物語です。
主役を演じるのはもちろんマチュー・アルマリック。そしてデプレシャン作品に初めて出演するマリオン・コティヤールがカルロッタ、シャルロット・ゲンズブールがシルヴィアを演じます。その他、ルイ・ガレルやイッポリット・ジラルド、イタリアからアルバ・ロルケヴァルに加え、『小さな兵隊』など1960年代のゴダール作品の常連で、フィリップ・ガレル監督の『自由、夜』などに出演しているラズロ・サボが『エスター・カーン めざめの時』以来の再タッグを組んでいるのも嬉しいニュースです。
2016年夏に大西洋側にあるノワールムティエ島で撮影が行われました。カメラは『あの頃エッフェル塔で』に引き続き、イリナ・ルプチャンスキーが担当すしています。
デプレシャン監督は1992年に『魂を救え!』が出品されて以来、カンヌ映画祭の常連ですが、今までに受賞歴が全くないそうです。今作では悲願が達成されるでしょうか?