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カテゴリ:CINEMA/BUSINESS( 7 )

2010年で最も製作費の高かったプロジェクトは?

2010年に撮影が行われたフランス映画のうち、最も製作費の高い作品トップ10が国立映画センターから発表になりました。

1位は3930万ユーロ(約46億円)アラン・シャバ監督による人気BDの映画化”Marsupilami”。撮影は昨年秋に南米で行われましたが、作品の公開は来年の春。まだまだ先ですね…出演はシャバ自身にジャメル・ドゥブーズ、ランベール・ウィルソン、ジェラルディーヌ・ナカシュ、ジュリー・デルピーが出演しています。こちらは原作のBD。
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2位はリュック・ベッソン製作の"Colombiana"の3210万ユーロ(約38億円)。監督は『トランスポーター3』のオリヴィエ・メガトンで主演は『アバター』のゾーイ・サルダナ、復讐もののアクションで英語劇ですね。フランス公開は今年の夏です。
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3位はまたまたリュック・ベッソンですが、こちらはアニメの”Un Monstre à Paris”声の出演はヴァネッサ・パラディ、音楽は『ベルヴィル・ランデブー』などを担当したマチュー・シェディッドです。製作費は2820万ユーロ(約33億円)公開は秋、10月19日になっています。
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4位以下はこの通り。やはり出演者のギャラで製作費が膨らんでいるコメディとアクション作品が多いですね。リュック・ベッソン自身が監督したアウンサンスーチーの自伝映画が7位、フランス製作のウフォルター・サレス監督の新作が9位に入っています。タイトルはCNCが発表したものになっています。

4. "La vérité si je mens 3"トマ・ジル監督, 2550万ユーロ

5. "Largo Winch II" ジェローム・サル監督 2550万ユーロ

6. "Rien à déclarer" ダニー・ブーン監督 2440万ユ―ロ

7. "Dans la Lumière" リュック・ベッソン監督 2210万ユ―ロ

8. "La mécanique du coeur" Mathias Malzieu&Stéphane Béria監督 2000万ユ―ロ

9. "On the road" ウォルター・サレス監督 1930万ユ―ロ

10. "Les Lyonnais" オリヴィエ・マーシャル監督 1870万ユ―ロ
by berceau-du-cinema | 2011-04-02 07:03 | CINEMA/BUSINESS | Comments(0)

2010年のフランス映画は?

国立映画センター(CNC)が2010年のフランス映画の製作状況を発表しました。

製作本数は261本。これは世界的な経済不況の打撃を受けた2009年から31本増えた数字になっており、2008年の実績に近いものになっています。これに比例して、製作費も同様に前年より31%のアップとなりました。また他国との共同製作された作品が28%アップの118本(2009年は93本)、100%が自国で製作された作品数は4.4%のみの上昇にとどまっています。また製作費が400万〜700万ユーロの中堅の作品の製作本数が19本あがっており、近年の問題なっていた大作と小規模の製作費の作品の2極化に少し歯止めがかかっているようです。

またフランス映画の海外での振興をサポートするユニフランスによると、海外でのフランス映画の動員数は5720万人で2009年より17.9%のダウン。アメリカで45%ダウンした影響を受けています。2008年が8420万人という記録を樹立しているので、これから較べるとかなり落ちてしまいました。

最も集客した作品はロマン・ポランスキーの"The Ghost Writer"(国際的キャストによる英語劇…)、ベッソン製作の『パリより愛をこめて』(同様…)と製作費以外の面ではフランス映画とは言えない作品ばかり!しかもアメリカではフランス語の作品の公開本数も動員数も増えているので、ダウンの原因は純粋なフランス映画にはないような…例えば日本でも大ヒットしたジャック・ペラン監督のドキュメンタリー『オーシャンズ』がこの2作と同じぐらいの動員数を記録。またフランス語のフィクションとしては、『アデル/ファラオと復活の秘薬』『オーケストラ!』も健闘しました。
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また国別では長年に渡ってフランス映画の動員がよかったものの2009年は振るわなかったイタリア、スペイン、イギリスがアップを記録。その他、ロシアでも動員数が上がりました。2010年は日本でも公開作品が増えましたが、2009年に大躍進した中国とお隣のドイツでは動員数がダウンしています。
by berceau-du-cinema | 2011-01-14 12:23 | CINEMA/BUSINESS | Comments(0)

2009年 海外におけるフランス映画

フランス映画の振興団体ユニフランスが2009年の海外におけるフランス映画の結果を発表しました。

まず動員総数は6600万人でこれは2008年の8420万人から22%もダウン。興行売上も4210万ユーロから3500万ユーロと17%ダウンしています。しかしここ10年間の平均動員数は6200万人で今年の結果は4番目、2007年の結果とほぼ同じものになっています。

ヨーロッパ・コープ製作の『96時間』、『トランスポーター3 アンリミテッド』など英語作品が58%を占めていますが、フランス語の作品で最も動員の多かったのは『ココ・アヴァン・シャネル』(2008年の60万人を加算して530万人)、アニメーションの”La Véritable Histoire du Chat Botté”(117万人)、ダニエル・コーエン監督の”Les Deux mondes ”(100万人)、”暗闇の女たち”(90万人)、現在日本でも公開中の『ずっとあなたを愛してる』(56万人)、『夏時間の庭』(52万人)など。

また最も動員の多かった国は2400万人動員のアメリカですが、これは『96時間』だけで2000万人を集めているので…しかし『ココ・アヴァン・シャネル』はもちろん『パリ20区、僕たちのクラス』や『夏時間の庭』も健闘しました。。また急成長しているのは418%アップ(!)中国、そして後退が見られたのはロシア、イタリア、ブラジルの3カ国でした。

さて日本ですが、2008年度から較べて90%アップの200万人を動員しました!2010年度はフランス映画の日本での公開本数が増える模様、とうれしいニュースも入ってきています。嬉しい1年になりそうですね。

ちなみに昨年製作されたフランス映画の本数は230作品。そのうち182本がフランスが製作主要国で平均の製作費は510万ユーロとなっています。
by berceau-du-cinema | 2010-01-14 18:49 | CINEMA/BUSINESS | Comments(0)

フランスの2009年上半期の動員数

フランスにおける2009年上半期の観客動員数が国立センターCNCより発表になりました。

1月から6月だけの数字を見ると昨年に較べると4.3%ダウンの9,718万人ですが、6月だけの数字を見ると昨年から5.5%アップ。CNC側は通年では昨年レベルの動員数が見込めると読んでいます。

現在公開中の作品では、1週間で240万人を集客した『アイス・エイジ 3』『トランスフォーマー/リベンジ』『消されたヘッドライン』というハリウッド勢がトップを占めるものの、フランス映画も健闘。カンヌ映画祭監督週間に出品された”Les Beaux gosses”(4週間で75万人動員)、批評家週間で特別上映されたアニメ”Lascars”(3週間で49万4千人動員)、ヴァンサン・エルバズやイザベル・カレが出演している群像劇”Tellement proches”(3週間で65万4千人動員)、そしてベストセラー小説をジョジアーヌ・バラスコ主演で映画化した”Le Herrison”も1週間で20万人を集客しています。

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またヨーロッパ映画のヒット作に恵まれたのも最近の特徴でしょう。60年代のイギリスのロック音楽海賊放送を描いた”The Boat That Rocked”(76万6000人動員)、ペドロ・アルモドバル監督の”Los abrazos rotos”(84万6000人動員)、ケン・ローチ監督の””Looking for Eric"(46万7000人動員) などがその例。また物議を読んだラース・フォン・トリアー監督の”Antichrist”は5週間で14万人を動員しました。

こちらは”The Boat That Rocked”のフランス版ポスター。タイトルも分かりやすく”Good Morning England”になっています。ビル・ナイが無茶苦茶ダンディで素敵でした!
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by berceau-du-cinema | 2009-07-10 22:20 | CINEMA/BUSINESS | Comments(0)

リュック・ベッソンの映画都市がとうとう工事着手!

2000年から構想があがっていたリュック・ベッソンによる映画都市Cité du cinémaの建設がとうとう始動します。
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6月11日に行われた記者会見で明らかにされた概要では、火力発電所の跡地であった62,000m2の敷地内に、映画製作のために必要な過程ー脚本執筆、企画準備、大道具製作、撮影、ポストプロダクション−の全てを行うことができる施設(11.000 m2と9つのスタジオセット10.000 m2)、年間850万ユーロの家賃収入になる賃貸の事務所スペース(23,000m2の内、19.000m2をヨーロッパ・コープが借用。)、そして映画スタッフの養成校として名高いルイ・リュミエール国立高等専門学校(8.000 m2)も中に入ることが大きな話題に。また近郊のパリ第8、第13大学の映画科の生徒にも施設の使用ができるようになる模様です。
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リュック・ベッソン氏はこの記者会見で、この映画スタジオの建設の出発点として「必要なスタジオ施設がなかったために、9000万ユーロの製作費をかけた『フィフス・エレメント』をフランスで作ることができませんでした。(…)デビュー当時から私を支えてきてくれた映画技術産業にとって、とても悲しいことだと思いました。』と語っています。

建設地はパリ市とシャルル・ドゴール空港を結ぶ地点になることから、フランスだけではなくヨーロッパやアメリカの映画製作の受け入れにも便利な立地条件。工業施設の改修を専門とする建築事務所Reichen & Robertが受け持つ建設費は1億6000万ユーロ(200億円)!2012年初頭のオープンを目指し、年末に工事がスタートします。
by berceau-du-cinema | 2009-06-16 18:35 | CINEMA/BUSINESS | Comments(0)

インターネットの不正ダウンロード法案にアーティストたちも激突!

現在フランスで大騒ぎになっている法案HADOPI (Haute autorité pour la diffusion des œuvres et la protection des droits sur Internet 直訳:インターネット上の作品の配信と著作権の保護のために最高機関)。この法案を巡って映画界も二手に分かれています。

インターネットのアクセスポイントの制限、プロバイダーによるインターネットサービス利用者の保護、不正ダウンロードの取り締まりなどが盛り込まれているこの法案は、2008年10月30日に上院を通過。3月11日から下院で審議が始まりましたが、3月26日に欧州議会がこの法案に相反する内容を盛り込んだインターネット法案を可決したために緊迫。法案を支持するフランスの音楽著作権協会SACEMが3月30日に集会を開き、フランソワーズ・アルディ、トマ・デュトロン、アルチュール・アッシュ、ベルトラン・ブルガラら1万人のアーティストたちが団結を表明しました。そして3月31日に劇作家・作曲家協会SACDも声明を発表、ジャン・ベッケル、ジャン=ジャック・ベネックス、ヴェラ・ベルモン、ジェラール・ジュニョ、パトリス・ルコント、クロード・ミレール、ジャン=ポール・ラプノー、コリーヌ・セロー、パスカル・トマ、ダニエル・トンプソン、フィリップ・リオレ、セドリック・クラピッシュ、ギョーム・カネ、ベルトラン・タヴェルニエ、コスタ・ガブラスら40人近い監督が名前を連ねました。

その後、この法案は4月2日に下院で可決されましたが、翌週にはシャンタル・アケルマンやジャン=ピエール・リモザン、クリストフ・オノレ、カトリーヌ・ドヌーブ、ルイ・ガレル、パオロ・ブランコらの監督、俳優、プロデューサー13人が4月7日付けのリベラシオン誌に法案に反対する声明文を寄せたのです。

この法案で最も争点となっているのは、不正ダウンロードの取り締まりです。もし不正ダウンロードをした場合、1回目はメイル、2回目はメイルもしくは書留郵便で警告され、その後、処罰として2ヶ月から1年間インターネットの使用ができなくなる、という点です。

リベラシオン誌に掲載された声明文には「推定有罪に基づいた」「自由を侵害するデマゴギーな」法律であり、「技術的に適用するのが難しく」、逆に「デジタルの革新」を考慮した「全ての人たちにメリットがあるもっと公平でバランスのとれた」法律にすべきだ、と提案しています。

4月8日には両院同数代表合同会議で発効前検証が行われたのですが、そこでなんとプロバオダーの利益を守るためにインターネットのサービス停止中も加入料を払い続ける、と内容を改訂するように提言されました。つまり享受していないサービスに対してもお金を払い続けなくてはならなくなった訳で、これにも大きな反響がすぐに巻き起こりました。そしてその翌日、4月9日の国会で21対16で否決、4月28日に2院で再採決されることになりました…。

* 今日見た映画

<回顧特集>セシル・B・デミル@シネマテーク・フランセーズ

“Till I Come Back to You”(セシル・B・デミル/アメリカ/1918/95分)★

<回顧特集>ジャック・タチ@シネマテーク・フランセーズ

THE TATI’S CONCERT★★
ミュージシャン、フレッド・パレムと彼のオーケストラ、ル・サクレ・ドゥ・タンパンのメンバーによるソノラマ・コンサート。会場では曲に併せて抜粋映像や場面写真が上映されました。フレッド・パレムのことは全く知らなかったのですが、セバスチャン・テリエ、シャルロット・ゲンズブール、ヴァネッサ・パラディ、オリヴィエ・ルイズ、ケレン・アン、トマ・フェルセン、ダニエル・ダルク、ジェーン・バーキン、そしてジャンヌ・モローと蒼々たる人たちとコラボレーションしているそうです。今回のコンサートはギター、ドラム、キーボード、トロンボーン、サックスの5人編成。少しずつ音を外してみたりする愛嬌も取り込みながらタチの映画音楽の持つ世界観を守ることを忘れていませんでした。またゲスト出演したClaire Diterziは昔の女性歌手のような歌唱方法でノスタルジックに歌い上げ、そしてマチュー・シェディッドはなんとプログレ!しかしこれがタチの持つ近代性にとてもマッチしていました(ここで選ばれた映像は『ぼくの伯父さんの休暇』の花火シーンと『プレイタイム』のレストランでのダンスシーン!)。ちょっと残念だったのが、曲の長さと映像の長さが合っていなかったことかな…

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by berceau-du-cinema | 2009-04-10 22:21 | CINEMA/BUSINESS | Comments(0)

フランス映画:2008年総括

フランスの国立映画センター(CNC)より、2008年のフランス映画の総括が発表されました。

まず製作本数は昨年より12本を上回る240本。そのうち、196本がフランスが全面もしくは主要な出資をした作品になります。製作費の総額は150億ユーロになり、一本あたりの製作費は2007年の543万ユーロからなんと18%アップの642万ユーロに。しかしこの数字は巨大バジェットのリュック・ベッソン監督のアニメ"Arthur et la guerre des deux mondes(アーサーとふたつの世界の決戦)"(6883万ユーロ)と"Arthur et la vengeance de Maltazard(直訳:アーサーとマルタザールの逆襲)"(6324万ユーロ)、そして3D海洋ドキュメンタリー"Océans(直訳:オーシャンズ)"(4962ユーロ)の3本に負っており、この3本がないだけで5580万ユーロにダウンします。2000万ユーロ以上の製作費の作品は13本、100万ユーロ以下の低予算の作品は44本になります。

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出資元としてはTVがフランス主導の製作作品の27.8%を支え、また海外セールスは昨年から倍増の12.8%、またフランス国内での配給も好調で60%アップの12.1%。またCNC自体も183企業から集められた自動援助金6988万ユーロを配分、そして56本の作品(そのうち初長編作品は23本)に1845万ユーロの前貸金を出しています。

また海外と共同製作された作品は28カ国95本あり、最も多い国はベルギー(22本)、イタリア(13本)、ドイツ(8本)。また2008年はイギリスとの共同製作の作品は1本もありませんでした。

フランス国立映画センター 公式サイト:http://www.cnc.fr

* 今日見た映画

<新作>

『リーニャ・ヂ・パッシ』(ウォルター・サレス/ブラジル/2008/110分)★
2008年カンヌ国際映画祭公式コンペ出品/主演女優賞
2008年東京フィルメックス オープニング上映

<回顧特集> ヨリス・イヴェンス@シネマテーク・フランセーズ

プログラム12 “INDEPENDANCE NATIONAL/LUTTES DES CLASSES/MAI 68”
『インドネシア・コーリング』 ”(ヨリス・イヴェンス/オーストラリア/1946/22分)
『旅行日記』 (ヨリス・イヴェンス/キューバ/1961/30分)★★
“Le Train de la victoire(直訳:希望の列車)” (ヨリス・イヴェンス/チリ/1964/9分)★★
サルバドール・アジェンデの選挙活動(この際は敗北しますが…)を追った希望に溢れる素晴らしい作品だけに、この後の大統領就任、そしてクーデターのことを考えると逆に悲しくなります…
“Le Soulèvement de la vie(直訳):生命の蜂起”(ヨリス・イヴェンス&モーリス・クラヴェル/フランス/1968/30分)★★
作家のモーリス・クラヴェルと共同監督された本作では、テレビ局によって検閲された五月革命の映像を、モーリス・クラヴェルが考案した通りに再編集されています。
by berceau-du-cinema | 2009-03-23 20:41 | CINEMA/BUSINESS | Comments(0)