人気ブログランキング |

カテゴリ:CINEMA/RETROSPECTIVE( 18 )

クリス・マルケル回顧特集&展覧会 "Planète Marker"

2012年7月29日に亡くなったクリス・マルケル監督の大規模な回顧特集とインスタレーション"Planète Marker"が、10月16日から2ヶ月に渡ってポンピドゥーセンターで開催されています。
b0163829_18535158.jpg

今回の特集では監督作品、共同監督作品、参加作品だけではなく、マルケル監督が愛し、擁護し、そして自作の中で言及した作品も含まれています。『サン・ソレイユ』の中にに出て来たTV版「ドラえもん」や「西遊記」まで上映されるとは!また、マルケル監督に関わった方々や研究者による舞台挨拶の他、討論会や講演、パフォーマンスもプログラムに組み込まれています。
b0163829_18535839.jpg

そして地下ホールにあるFORUMでは、旅行ガイドブック"Petit Planet"の表紙を再現した展示やマルチメディアを駆使したインスタレーションの代表作"Immemory"と"Zapping Zone"など、マルケル監督とポンピドゥーセンターとコラボレーションした作品が紹介されています。
b0163829_1854475.jpg

b0163829_18541082.jpg

1921年生まれのクリス・マルケルは、学生時代に哲学を学び、第二次世界大戦中は抵抗運動に参加、若くして左翼思想に傾倒していきます。戦後、執筆活動をスタートし、1950年代に入るとユネスコの職員として世界を旅しながら、映画監督としての活動を始めました。

マルケル監督の映画作品といえば、多くの映画監督に影響を与えたたカルト・ムービー『ラ・ジュテ』(1962年)が最も有名ですが、アンドレ・バザンに「エッセイ・シネマトグラフィック」と名付けられたドキュメンタリーを多く撮った監督といった方がよいでしょう。初期作品から多く使われてきたスチール写真、いち早く導入したコンピューター画像など、様々な媒体を使って作品を構成した事で知られています。また晩年はセカンド・ライフに高い関心を抱くなど、常に新しいメディアにも着目していました。

その他にもイラストレーター、翻訳家、写真家、出版社、哲学、エッセイスト、批評家、詩人、映画プロデューサーなど、様々な分野に渡る活動をしたクリス・マルケルは、アラン・レネ、ブリュノ・ミュエル、ヤン・ル・マッソン、パトリシオ・グズマン、ヨリス・イヴァンスら他の映画人との共同作業も多く、様々な作品に関わりました。寺山修司監督の『草迷宮』ではフランス語のコメントを担当しています。1966年には製作会社SLON(後のISKRA)を設立し、ゴダールやイヴェンス、ヴァルダ、クラインに声をかけてオムニバス『ベトナムから遠く離れて』を製作。また5月革命時には敬愛するロシアの監督から名前を取ったメドヴキン集団を結成し、工場でストライキを行なう労働者たちの姿を撮影しました。240分(後に180分に再編集)の大作となった『空気の底は赤い』はこの時代の代表的な作品です。

その後、当初からのテーマである旅と記憶を扱った作品製作を押し進めて行き、『サン・ソレイユ』『レヴェル5』などの傑作を生み出しました。また無類の猫好きであったマルケル監督は『音楽を聴く猫』や『スロン・タンゴ』など動物たちを撮った作品も多く残しています。
b0163829_7514455.jpg

インタビューなど人前に出る事を拒み、公になっている写真の少ないマルケル監督ですが、2009年5月のメーデーのデモを撮影している姿を一般の方が写真に収めています。
b0163829_7515167.jpg

by berceau-du-cinema | 2013-10-16 07:48 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

シネマテーク・フランセーズ 2011-2012 プログラム発表!

今日はシネマテーク・フランセーズの来期のプログラム発表の記者会見がありました(行かなかったけど)。

まず展覧会はフリッツ・ラングとティム・バートン。しかし残念ながら前者は2009年にベルリンにあるDeutsche Kinemathek、後者は2010年にニューヨークのMOMAで企画されたもの。さぼってるじゃん、シネマテーク!M君!と思ったのですが、ラングの方は新たな展示品が追加されているそうです!

さてラインナップの方ですが、日本がいっぱいあります。ずっと前から言われていた黒沢清がとうとう実現する他、日活、そしてシグロの社会派ドキュメンタリー特集!これはすごい。土本はもちろん佐藤真さんの作品も紹介されるのですね、うれしい…個人的には「松ケ根乱射事件」もやって欲しかったんですが。

フランス勢はアラン・カヴァリエ!実はポンピドーの方がいいと思うのですが…そしてビュル・オジェ、ジャック・フェデール、フランス・ファンタスティック映画(ロジェさんの好み丸出し。)そして「セルジュ・ダネイ:20年後」とタイトルを聞いただけで泣きそうになりそうな特集も。恥ずかしながら「KAPO」はあの問題シーンしか見た事がないので、アンチの意味で見てみたい!そしてガブリエル・ヤレド特集なんかもあります。写真はカヴァリエを記念して”PLEIN DE SUPER”!
b0163829_8155136.jpg

その他のラインナップはこちらから。それにしても映画を知らない(それでもシネマテークで働けるのか?)アタッシュ・ド・プレス部門は担当しているらしいビデオは毎回趣味悪し…ポンピドーを見習って欲しい。
by berceau-du-cinema | 2011-06-27 19:14 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

2 DAYS WITH JONAS MEKAS AND…

パリの美術館JEU DE PAUMEが再オープンして20周年。それを記念した特別上映プログラムのラストをジョナス・メカス監督の新作"MY PARIS MOVIE"が飾りました。
b0163829_7263919.jpg

パリを愛するのジョナス・メカスがこの地で取り貯めた80時間ほどのラッシュを2時間39分に編集した本作は、ここ10年ぐらいの映像が中心。定宿のサンジェルマン・デプレ界隈で、今回同様、何度か一緒に来ている息子のセバスチャンとしばらく編集を担当しているアシスタントの青年と繰り返し続ける乾杯(いつも白ワイン!)、そして詩人らしくアポリネール、ランボー、そしてプルーストやヘミングウェイにも言及も。その他、ピーター・クベルカやケン・ジャコブらと一緒に来仏した時の映像は、私も上映を見に行っていたので懐かしい…。そしてレトリストのモーリス・ルメートルが登場した時には、国立美術学校であった討論会にルメートルが乱入してお得意のマニフェストをした後のはず…と感無量に。またアニエス・ベーのメンズ・コレクションのラストにはフランスのミュージシャンたちとアコーデオンを持って登場。その他、ソフィア・コッポラとトマ・マース、ルー・カステル…そして今はなきビュッシ通りの八百屋でりんごを買っているフィリップ・ガレル(近所のボナパルト通りに住んでいる)とばったり会うシーンも出てきます。

しかし一番ぐっと来たのは、多分1980年代であろうと思われる映像の中で、シャイヨ宮にあったシネマテークで故人となってしまったジャン・ルーシュ監督から勲章を受け取っているシーン。この映像を見るのは初めて。この時は奥さんのホリス、まだ子供だったウーナとセバスチャンも一緒に来ていて、旧作を思い出してなんだか懐かしく(?)なってしまう。しかし大人になったセバスチャンの映像を見ていると、若い時の父親にそっくり!と思える時が。

しかしジョナス・メカスの2時間39分って全然長く感じないのが不思議。”Walden"、「ロスト、ロスト、ロスト」、「時を数えて、砂漠に立つ」はもちろん、ほぼニュース映像オンリーの"Lithuania and the Collapse of the USSR"を見ているせい?

上映後の討論会で、「ノスタルジーとは現実のものであり、人間にとって必要なもの」と語っていたジョナス・メカス。彼の作品、というか人生と作品の関わりを明確に示す言葉でした。先日亡くなった弟のアドルファスについて言及がなかったのがちょっと残念でしたが、これは”Zefiro Torna or Images from the life of George Maciunas”のように、近い将来映像として見れることを期待しつつ…。
b0163829_727131.jpg

この上映を見る際のすったもんだを…JEU DE PAUMEの上映室は100席もないとても小さいもの。うっかりしている前回300席あるポンピドーセンターの上映に入れなかった過去(でも作品は7月にマルセイユで見れそう!)があった為に、当日の開館一番に電話すると「招待客で既に満席」…。それって一般上映する意味があるのか?と思いつつ、「別室でDVD上映するから、そのチケットなら今すぐ渡す」と言われ、わざわざ会場まで。何度も聞いても「ウエイティング・リストは出ません」と言うので別室のチケットを手に入れて家に戻り、上映30分前に会場に戻ると…ウエイティング・リストが出ている!しかももう30人ぐらいの名前が並んでる!昼に対応したスタッフは既にいなく、よって本会場のチケットはもちろん手に入らず…しかしここで諦めず。別会場で作品を見終わった後、討論会中の本会場に忍び込む。成功!しかしジョナス・メカスのアテンドをずっと担当しているピップに「うまく入ったね」と後で言われる…

上映の後はロビーでカクテル。そこで何と今をときめくヘンリー・ホッパーが!デニス・ホッパーの息子でカンヌで上映されたガス・ヴァン・サント監督の新作”Restless”で一躍時の人となった彼は、どうやらパリでのキャスティングがあるそうで、アニエス・ベーの家に泊まっているとのこと!すっかりパパラッチ…
b0163829_7273735.jpg

そして翌日はアニエス・ベーで開催される展覧会”This side of Paradise”のオープニング・パーティへ。この展覧会は既に過去に行われているので見ていて本も持っているのですが、もう一度、と思い会場に行くと。監督に遭遇…で、またパパラッチ(笑)。
b0163829_728493.jpg

展覧会のポスターも無料で配っていて嬉しい!
b0163829_728674.jpg

そして15分ぐらい滞在してから…ポンピドーセンターへ!

CINEMA DE NOTRE TEMPSのプログラムの一貫で、現在編集中のミシェル・ゴンドリーに関するドキュメンタリーと同時に、彼が考案した”L'Usine de films amateurs(アマチュア映画工場)”の優秀作品が上映されたのです。参加者4000名以上、製作本数300本以上の中から選ばれた6本は、どれもなかなか面白い!会場には受賞作品に参加した人たちも集まり大喝采でした!この工場、これからもヨーロッパを巡回するそうですが、来年3月にはパリ郊外のオーベルヴィリエ市の元マッチ工場でも開催。その他、リールや南仏にも登場するそうです。こちら、ゴンドリー監督とアンドレ・S・ラバルト氏。
b0163829_7283421.jpg

by berceau-du-cinema | 2011-06-15 22:24 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

批評家週間部門50周年 回顧上映

今年で50周年を迎えたカンヌ映画祭批評家週間部門の回顧上映が、6月から7月に渡ってパリのシネマテークで開催されます。
b0163829_6102618.jpg

このセクションから巣立って行った監督は本当にすごい顔ぶれ。特にクリス・マルケルやロバート・クレイマー、ポール・モリセイ、ストローブ&ユイエなど、かなり革新的な作品が選ばれていたんですね。

今回上映される59本の中には、ルネ・ヴォーティエ監督の"Avoir vingt ans dans les Aurès"やジャン・ユスターシュ監督の”La Rosière de Pessac”、フィリップ・ガレル監督の『記憶すべきマリー』パトリック・ボカノウスキー監督の『天使』、そして先日亡くなったアドルフォス・メカス監督の『ハレルヤ・ザ・ヒルズ』など、なかなかスクリーンで見れないカルトな名作も入っていて、見逃せません!

監督週間部門40周年の時のように日本でも特集を組んでくれるといいのですが…批評家部門には日本映画に造詣の深いシャルル・テッソンもいることだし…
by berceau-du-cinema | 2011-06-01 06:09 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

CINEASTES, DE NOTRE TEMPS

1964年にプロデューサーのジャニーヌ・バザン(カイエ・ドゥ・シネマの創設者アンドレ・バザンの奥様です)と映画批評家のアンドレ・S・ラバルトがスタートさせたTVドキュメンタリー・シリーズ”Cinéastes de notre temps”(『われらの時代のシネアストたち』)の特集上映がポンピドー・センターでスタートしました。
b0163829_8554080.jpg

毎作一人の監督をフューチャーしたこのシリーズは、現在まだ製作中のゴダールを含めて100本に!これに加えてラッシュ映像や関連作品の特別上映もプログラムされており、フィリップ・グランドリュー監督による足立正生監督に関する作品”Il se peut que la beauté ait renforcé notre résolution”も加えられています。映画会社カプリッチからはカタログ本も出版されています。
b0163829_855406.jpg

オープニングはプログラムの表紙にもなった69年製作のジョン・カサベテス。なんと舞台挨拶にはアメリカからミスター・モスコウィッツ、シーモア・カッセルが登場しました。遅めに上映室に入ったので、席がすごい後ろ…アンドレ・S・ラバルトとのツーショットも豆粒…(無理矢理に拡大)
b0163829_8554677.jpg

すると最前列のVIP席に座っていた友人が、後日頼んでもいないのに写真をくれました。シーモア・カッセル、カサベテスとの楽しい逸話もたくさん紹介してくれました。
b0163829_8554779.jpg


上映は7月9日まで続きます。
by berceau-du-cinema | 2011-04-27 08:54 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

ジャン=ピエール・メルヴィル@シネマテーク

ジャン=ピエール・メルヴィル@シネマテーク

本日から11月22日まで、パリのシネマテークでジャン=ピエール・メルヴィル回顧特集が始まりました。昨年、フィルメックスでもメルヴィル特集がありましたが、その際にコンペの審査委員として映画祭に参加していたジャン=フランソワ・ロジェ氏はシネマテークのプログラム・ディレクターです。今回の回顧特集では長編13本、短編1本、『オルフェ』や先日亡くなったシャブロル監督の"Landru"など俳優としての出演作品4本、そしてメルヴィル監督に関するドキュメンタリー3本が上映されます。開幕上映は『仁義』!主演男優のアラン・ドロンが挨拶に登場します!
b0163829_2254095.jpg

by berceau-du-cinema | 2010-11-03 10:21 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

ローレル&ハーディ@シネマテーク

昨日よりシネマテークでアメリカの喜劇コンビ、ローレル&ハーディの回顧上映がスタートしました。
b0163829_20393920.jpg

気取っているように見えるフランス人ですが、実はお笑いが大好き。チャップリンやキートンはもちろんですが、このローレル&ハーディやマルクス兄弟は本当に人気が高く、パリの名画座でもよく回顧上映が開催されています。

104本の長短編を残した名コンビですが、今回の回顧特集では長編33プログラム、短編20プログラムに編成されて上映されます。初日には今年の春にシネマテークで開催されていたジャック・タチ展のキュレーターでもあったステファン・グーデ氏による講演会と傑作短編集の上映がありましたが、19時にスタートし23時近くに終了したのに、会場には元気な子供たちの姿も!ローレル&ハーディはクリスマスを家族と一緒に暖かな気分で過ごすのにぴったりなプログラムかも知れませんね。上映は年明けの1月11日まで続けられます。
by berceau-du-cinema | 2009-12-10 20:38 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

ニコラ・フィリベール あるシネアストの視線

『音のない世界で』『すべての些細な事柄』『ぼくの好きな先生』など、日本でも多くの作品が紹介されているドキュメンタリー作家ニコラ・フィリベールの回顧特集上映"Nicolas Philibert, le regard d'un cinéaste(ニコラ・フィリベール、あるシネアストの視線)"が本日よりパリのポンピドーセンターでスタート、11月29日まで開催されます。
b0163829_22332399.jpg

フランスの大会社の社長10人にマイクを向けた1978年の作品”La Voix de son maitre”(ジェラール・モルディラとの共同監督)から、ある雌のオラウータンに焦点を当てた最新作の短編”Nenette, orang-outan de Borneo”まで長短編14本が一挙に上映されることも素晴らしいのですが、フィリベール監督の選んだCarte Blanche(白紙委任)も素晴らしいラインナップになりました。若き日のフィリベール監督がアシスタントを勤めていたルネ・アリオ監督(『かつて、ノルマンディーで』のテーマとなった「私 ピエール・リヴィエールは母と妹と弟を殺害した」の監督ですね)の唯一のドキュメンタリー作品”L'Heure exquise”や、東京国際映画祭でおなじみのホセ・ルイス・ゲリン監督(私は『工事中』が大好き!)の1997年の作品”Tren de sombras, el espectro de le Thuit”、モーリタニアの映画監督アブデラマン・シサコの作品2本、1991年に57歳で亡くなったアイルランド出身のビル・ダグラス監督が自身の子供時代を描いた三部作、そしてビクトール・エリセ監督の『マルメロの陽光』などが上映されます。
by berceau-du-cinema | 2009-11-07 22:28 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

芸術の秋、パリの映画イベント

今年の秋に開催されている映画絡みのイベントをまとめて紹介。

まず今年で39回を迎えた秋の芸術祭"Festival d'automne à Paris"がオマージュを捧げるために選んだ映画監督はガイ・マディンとジェームズ・ベニングです。

ガイ・マディンは10月15日からポンピドーセンターで回顧上映がスタート。長編9本と短編19本の他、監督の母親の作った短編とトム・ウェイツがナレーションを担当するドキュメンタリー"Guy Maddin : Waiting for Twilight"も上映されます。オープニングから週末にかけて監督がミューズであるイザベラ・ロッセリーニと共に来場し、舞台挨拶。そして10月19日はオデオン劇場で『脳に烙印を!』の舞台版がイザベラ・ロッセリーニやトム・ウェイツらの出演のもと、特別上演されました。また最新作の”Winnipeg mon amour”はまもなくパリで公開されます。
b0163829_044391.jpg

ジェームズ・ベニングは実験&アート映画界では有名なアーティストですが、フランスで回顧上映が行われるのはこれが初めて。ジュ・ド・ポーム国立美術館を会場に初期の短編集から代表作の『ランドスケープ・スーサイド』や『カリフォルニア・トリロジー』など1976年以降にスタートした長編18本の他、ベニング監督と同様に工場や工事現場を題材としたフランスやアメリカのアーティストの作品5本も上映されます。また10月24日土曜日にはランド・アーティストのロバート・スミッソンの作品”Spiral Jetty”とベニング監督の”casting a glance”のダブル上映と組み合わせれた監督出席の討論会も。これはなかなか面白そうです。
b0163829_053668.jpg

またシネマテークでは新作”White Ribbon”で今年のカンヌ映画祭で最高賞のパルム・ドールを獲得したミヒャエル・ハネケ監督の回顧特集がスタートしました。初日の10月19日には”White Ribbon”の先行特別上映2回の他、監督による映画レッスンが開催されましたが、満席の大盛況だったそうです。今回の回顧上映では初期の傑作『セブンス・コンチネント』や『ベニーズ・ビデオ』はもちろん、TV用に製作された8本の作品と脚本参加作品1本も上映されます。

またこのシネマテークとジュ・ド・ポーム美術館がタッグを組んだのがイタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督にまつわるイベント”Tutto Fellini!”。まずシネマテークでは10月21日から12月20日までフェリーニ監督の全作品、脚本作品、監督に関するドキュメンタリー作品やリメイク、フェリーニ監督から影響を受けた監督の作品などが上映。また3つの講演会の他、10月21日には『甘い生活の上映』の後、シネマテーク館長のセルジュ・トゥビアナ氏が進行を勤める討論会が開催、アヌーク・エーメやクラウディア・カルディナーレが参加する予定になっています。そしてジュ・ド・ポームでは展覧会"Fellini, la Grand Parade"を1月17日まで開催。「サーカス」「ミュージックホール」などのテーマに合わせ、写真やデッサン、ポスター、雑誌、そしてインタビュー映像などが展示。中には一般初公開のものもあるそうです。そしてこちらでも4つの講演会が予定されています。その他、パリのイタリア文化センターIstituto Italiano di Cultura de Parisでも舞台やコンサートなど様々なイベントが開催、また大型チェーン店fnacのモンパルナス店でも『甘い生活』の写真展が開催されます。
b0163829_063821.jpg

…と、これらが全て同時期に開催されているわけで、いったいどれに行くべきか選択に悩んでしまいます…


ポンピドー・センター

ジュ・ド・ポーム国立美術館

シネマテーク・フランセーズ

在パリ イタリア文化センター

by berceau-du-cinema | 2009-10-21 18:00 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

シネマテークの新年度がスタート!

8月最終週に入り、パリもヴァカンスから戻ってきた人たちで活気づいてきました。夏の間、閉館していたパリのシネマテークも本日から開館しました。

まず特集上映はアメリカの映画監督ロバート・アルドリッチ特集からスタート。初日に上映される代表作の1本『キッスで殺せ』など劇場用作品31本、TVドラマシリーズ”FOUR STAR PLAYHOUSE”の5話が上映されます。数々の代表作もさることながら、スピルバーグに影響を与えたと言われている『攻撃』や、カトリーヌ・ドヌーブが出ている『ハッスル』、男たちを描くことを得意とするアルドリッチ監督が女子プロレスの世界に挑戦、日本からもミミ萩原らが出演している遺作『カルフォニア・ドールズ』などが気になります。また9月3日木曜日に開催されるシネマテークのプログラム・ディレクター、ジャン=フランソワ・ロジェの講演も見逃せませんね。

また9月2日からスタートする”LE CINEMA PHOTOGRAPHIÉ - ARRÈTS SUR IMAGES”では、ジャン=リュック・ゴダールとジャン・ピエール・ゴランの共作『ジェーンへの手紙』、クリス・マルケルの『ラ・ジュテ』やジャン・ユスターシュの『アリックスの写真』など様々な観点から映画と写真の関係性を考察しています。ナン・ゴールディンの写真集”THE BALLAD OF SEXUAL DEPENDENCY”をディアポラマにした作品も。

"LA NOUVELLE VAGUE:UNE GENERATION D'ACTEURS"は50周年を迎えたヌーヴェル・ヴァーグを俳優たちに焦点を当ててオマージュ。9月23日の『ピエロ・ル・フ』の上映では、アンナ・カリーナとジャン=ポール・ベルモンドの舞台挨拶が予定されています!これはかなりの混雑となるでしょう!

その他、10月19日からのミヒャエル・ハネケ特集(ハネケ監督による映画レッスンを10月19日に開催)、10月21日スタートのフェリーニ特集(10月21日の討論会にはアヌーク・エイメとクラウディア・カルディナーレが参加!)も見逃せません。

そして展示スペースでは”LANTERNE MAGIQUE ET FILM PEINT”ではスライド映写機の原型である幻灯機にスポットを当て、1659年から1920年までに製造されたシネマテークとトリノのシネマテークの所有する2万以上のコレクションから選ばれたスライドを展示。また展覧会に合わせたスペクタクルや映画上映、講演なども開催されます。
b0163829_2282419.jpg

by berceau-du-cinema | 2009-08-26 21:58 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)