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<   2009年 05月 ( 20 )   > この月の画像一覧

パリ3区のブロカント

3連休となった今週末、パリの3区でブロカント(のみの市)が開催されました。

パリ、というかフランス全国の至る所で週末ブロカントが開かれるのですが、毎年春と秋の2回行われるこの3区のブロカントはとても人気が高く、たくさんの人でにぎわいます。
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ここブロカントはプロフェッショナルの出店が多く、値段も少し高め。しかしその品揃えの良さは有名で必ず何かが見つかる確率が高いので、特に普段ブロカント巡りをする時間のない人たちにはとても便利。またアーティステックな若者たちに人気の高い北マレ地区でパリの中心地、ということも集客を手伝っているのでしょう。ベルリンの住む知り合いのカップルは毎回出店をするのですが、「トラックを借りて長旅をして、出店料を払っても、来る価値のあるブロカント」だと言います。
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私のお薦めは3区の区役所の敷地内にある子供コーナー。ここは無料で出店できることから、たくさんの子供たちがいらなくなったおもちゃなどを売っています。私の友人の子供2人は初出店で1日50ユーロを売り上げたとか!ただ大変なのは、売っている子供たちは他の子供たちのおもちゃが欲しくなって買ってしまうこと…つまり売上はあっという間に消えてしまう訳ですが、しかしリサイクル、という意味では子供たちもとても貴重な体験をするのではないでしょうか?

              人気のカフェオレ・ボウルもいっぱい…
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              もちろん家具もあります!
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by berceau-du-cinema | 2009-05-30 04:51 | ETC... | Comments(0)

ブノワ・マジメルが弁護士役に挑戦!

カイエ・デュ・シネマの批評家出身の映画監督セドリック・アンジェが、ブノワ・マジメルを主役に長編第2作目にあたる”L’Avocat(直訳:弁護士)”の撮影をモンペリエでスタートさせました。脚本執筆にはグザヴィエ・ボーヴォワ監督も参加しています。

ブノワ・マジメルが演じるのは弁護士事務所で研修を始めたばかりのレオ。早く仕事を覚えてお金を稼ぎたい彼にタバコ密輸を牛耳る大組織のボスの専任弁護士になるチャンスがやってきます。高額の報酬に眼のくらんだレオは直ちに仕事を引き受けますが、仕事はちょっとした契約書の処理と逮捕された組織のメンバーを弁護するなど、つまらない仕事ばかり。しかしレオは次第に悪の世界にはまり込んで行きます。

共演者はジルベール・メルキ、アイサ・マイガ、エリック・カラヴァカ、そして映画監督のバーベット・シュローダー。製作費は500万ユーロで、35日間に渡る撮影はモンペリエの後にパリに移る予定。フランス公開は2010年頭になる模様です。

ブノワ・マジメルはこの新作同様、スリラーや刑事もの、アクションや戦争映画など、男っぽい作品への出演がここ数年続いています。カメレオン的な部分を持つ俳優なので、ラブコメやしっとりした大人のドラマなど、もっと他のジャンルの作品でも見たいところです。

ちなみに2008年1月に公開されたセドリック・アンジェ監督の第1作目のタイトルは”Le Tueur”、グレゴワール・コラン演じる殺し屋が主人公のハードボイルドなドラマでした。この作品でもジルベール・メルキが主人公と対峙する重要な役を演じていました。また世界的なブレイクが期待されるメラニー・ロランも出ています。
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by berceau-du-cinema | 2009-05-29 17:18 | CINEMA/PROJET | Comments(0)

カンヌが原因?ヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチが空き巣の被害に

カンヌ映画祭の閉幕式に出席中のヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチのパリの住居が空き巣にあってしまいました。

単独ないしは2人組と目される犯人はテラスから侵入。被害にあったのは8万ユーロ相当の宝石類(特にカルティエのものが多かったようです)、そ2台のモバイルPC、ビデオゲーム、そしてモニカのイタリアのパスポートなど…彼女は次回作の撮影のためにアメリカに行かなくてはならないそう。モニカがイタリア語で「Basta!(もうたくさん!)」と叫んでいるのが聞こえてきそうです…

彼らの家があったのは20区のメニルモンタン通り。ヴァンサンとモニカはかなり前からこの家に住んでおり、私も近所の中華街の安食堂(!)にデザートを食べにきたヴァンサンと彼につき添うモニカ、という二人の姿を見た事があります。またヴァンサンはこの界隈をスケボーで移動したりインタビュー場所も近くのカフェを使用、子供の学校も近くで送り迎えもしていたそうなので、近所の人にとっては二人が住んでいることは周知の事実だったと思います。

住居は4階建てで外から見ると普通の建物、しかし中に入ると豪華、といういかにもパリのBOBO(ボヘミアン的なブルジョワ)らしい暮らしをしていた二人。犯行時間は閉幕式開催中のの午後8時から8時半の間。犯人は前からこの家をマーク、赤絨毯を昇る二人の姿を見て、「しめしめ」と犯行に及んだのでしょう。彼らはこれで引っ越ししてしまうかもしれませんね…またこの事件をきっかけに、カンヌ映画祭に出席するスターたちはセキュリティを強化するようになるのは必死ですね。
by berceau-du-cinema | 2009-05-28 20:28 | CINEMA/CELEBRITE | Comments(0)

カンヌ映画祭 in パリ!

毎年恒例、カンヌ映画祭の再上映会がパリでスタートしました。

まずある視点部門はパリ5区の映画館REFLET MEDICISを会場に6月2日まで開催。

http://www.festival-cannes.com/assets/File/Web/Retrospective%20Un%20Certain%20Regard/Grille%20horaire%20UCR%202009.pdf

また監督週間は昨年改修工事が終わったパリ1区のフォーラム・デ・イマージュに戻り、6月6日まで。夜の上映では関係者の舞台挨拶がある場合もあり、毎年かなり混雑します。

http://www.forumdesimages.net/fdi/Festivals-Evenements/Reprise-de-la-Quinzaine-des-realisateurs-2009

そして批評家週間部門の作品は6月4日から7日まで、パリ12区にあるシネマテークで上映されます。

http://www.cinematheque.fr/fr/projections/hommages-retrospectives/fiche-cycle/48eme-semaine-internationale-critique,224.html

公式コンペの作品は殆どフランスで公開が決定しており、既に3本が公開中、来週にはラース・フォン・トリアー監督の "Antichrist"、マリナ・デ・ヴァン監督の"Ne te retourne pasが待機しています。つまりパリに住んでいると、カンヌ映画祭に出品された全作が見れる、と言う訳です。

ただコンペと特別上映以外はフランスで配給されない場合もあるので、気になる作品があれば、この機会をお逃しなく!
by berceau-du-cinema | 2009-05-27 22:55 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

カンヌ映画祭/セレブとパーティ

映画関係ではない友人に「カンヌ映画祭に行く」と言うと、よく「セレブに会えるね」と言われます。しかし現実は…そう簡単には会えません。

カンヌ映画祭の会場近辺は映画関係者だけではなく、世界一の映画祭のお祭り感覚を楽しみにやってくる一般の人たちでごった返しています。一目スターを見ようとする人たちを狙ったスリやチカンもいるぐらいです。特に公式上映の始まる前の赤絨毯の前はすごい人だかり!セレブを見ることを目的に来ている人たちは、椅子を持ち込んで席を確保。スターたちが到着するのを何時間も待っているので、とてもちょっと立ち寄ってセレブ・ウォッチング、なんてとんでもなく無理。人だかりができるのは高級ホテルの前も同じ。宿泊やインタビューに使われるこれらのホテルの中には映画祭のバッジをつけた参加者かどうかチェックがあり、一般の人は入れません。それに最高級の有名スターたちはカンヌから少し離れたオテル・デュ・キャップ・エデン・ロックに宿泊、インタビューもここで行うこともあるそうです。今年はブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリが南仏にある別荘からヘリコプターで映画祭会場との間を往復したそうです(スターが本当のエコロジカルになるのは絶対無理でしょう…)。

運良く公式上映の招待状を手に入れても、1階のオーケストラ席かバルコン席の最前列に座らない限り、拍手を受ける監督や俳優たちの姿は見れません。記者会見の会場もジャーナリストのみ、しかも階級に分けられて入場制限されています。公式行事に参加するセレブたちの動きは緻密に計算されているので、とても一般人の眼につくようにはなっていないのです。

それでもそこまで国際的に有名ではないスターたちは結構気づかれずに普通に街を歩いています。例えば、私は浅野忠信、オダギリ・ジョー、藤竜也さんなどを見かけたことがあります。また中華レストランに行くとアジアの監督や俳優たちに遭遇する可能性が高いそうです。映画祭最終日近く、ツァイ・ミンリャン監督の”Visages”を見に行った後にどうしても中華が食べたくなり入ったお店には、既に今年来た人たちの写真が飾られていました。また友人の俳優カップルに聞いたのですが、ヴィルジニー・ルドワイヤンらフランスのセレブの集まるバーがあるそうです。しかし残念ながら会員制なので、一般の人は入れませんが…

カンヌ映画祭期間中はパーティがたくさん開催されています。当日に上映があった作品はもちろんのこと、最も多くの映画関係者が世界から集まる映画祭なので、各国の機関、他の国際映画祭、その他、もろもろの団体、会社がイベントを行います。そのスタイルは一般的なビュッフェ方式DJ付きのパーティもあれば、カクテル、食事会などいろいろ。多くのイベントが重なる夜を避けて、ブレックファスト・パーティやランチョン・パーティなどを開催する場合もあります。しかし今年のカンヌは不況のあおりを受けて、パーティは少なめだったそうです。

パーティが開催される場所は大きく分けて3通り。映画祭会場の海岸沿いに続くクロワゼット通りのビーチにいくつかのイベント会場が設置、またシャトルバスもしくはシャトルカーで5〜10分ほど内陸に入っていくヴィラ(別荘)や海岸線にあるイベント会場、そして高級ホテル内か有名レストランなどです。クロワゼット通りのビーチ沿いで一番ステイタスのあるのが高級ホテルのマジェスティックが所有するビーチ。東京国際映画祭主催のジャパン・ナイトがここで開催。何と招待客は1100人!すごいですね。また騒ぐことの大好きなスタッフの多い海外セールス会社ワイルドバンチの開催するパーティはとても人気があるのですが、何と朝方に流れて行くことのできる2次会的なパーも映画祭期間中毎日オープンしていました。彼らはミニサッカー大会も開催しています。

これらのイベントは通常、主催者側の出す招待状がなければ入れません。一番人気のあるのは上映作品のパーティでしょう。制作会社、配給会社、もしくは海外セールス会社が主催するパーティは基本的にビジネスの場。自分たちのクライアントを対象に招待状を配ります。また作品のアタシュ・ド・プレスもインタビューをした重要なジャーナリストに招待状をプレゼントするのが通例のようです。また作品に関わった技術スタッフや出演者から招待状を手に入れることも。私は監督週間のあるフランス映画の音楽を友人が担当したので、彼からこの作品のパーティの招待状を頂きました。

しかしパーティ会場、特にクロワゼット通りの会場前には招待状がなくても中に入ろうとするたちでごった返しています。自分の知っている関係者を呼び出して直談判するのです。もちろんこれは自分自身の地位とその関係者の地位や入場制限人数の有無が関係するので、そう簡単に入れるわけではなく、頼まれる人の方が可哀想になるくらい。私の知り合いのフランス人は1枚の招待状で7人の友人を同伴させようとしていました…無理ですよ…逆に結構誰でも入れるパーティも。主催者に予算の余裕のある場合、パーティを盛り上げることを目当てに、映画祭に全く関係ない人たちを入れることもあるようです。

これらの会場には大体においてVIPコーナーが作られており、監督や出演者俳優はそこでリラックスできるようになっています。他の招待客が外から見れる場合もあれば、完全シャットアウト型もあります。ただ気さくな人たちはそこから出てくることもあります。

また各国主催のパーティにも有名人はやってきます。私は「食事が豪華!」と有名な韓国の映画団体KOFICの招待状を頂いたのですが、今年のカンヌ映画祭は韓国の長編映画が6本も。次の予定が入っていたので1時間ほどで出てしまったのですが、もう少し長くいたら韓国の有名俳優たちに会えていたかも…

私はハリウッドのスターにあまり興味がなく、自分の好きな人がスターなので、その人をお目にかかれれば大満足。今年、一番うれしかったのは、監督週間のパーティに来ていた敬愛するジェームス・グレイ監督と家族で道を歩いていたジャン・ロシュホールでした。でも恥ずかしくて声はかけれませんでしたが…

暗くて、よく見えませんが…ミヒャエル・ハネケ監督の"Das weisse Band(The White Ribbon)"のパーティ会場もマジェスティック・ビーチでした。
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海に突き出ている桟橋がVIPエリアに。
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by berceau-du-cinema | 2009-05-26 21:49 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

カンヌ映画祭/問題作とブーイング、そして…

今年のカンヌの「問題作」、ギャスパー・ノエ監督の"Soudain le vide(直訳:突然、虚無に)"とラース・フォン・トリアー監督の "Antichrist"の2本 について、ちょっと考えさせられてしまいました。この二人の監督には、個人的な好き嫌いは抜きにしても、やはりその才能には驚嘆し続けられていたのですが、この2作品については違う考えがムクムクをわき上がってきたのです。

まずノエ監督の"Soudain le vide"。この作品は主人公の青年の主観ショットで撮られており(つまり本人の姿は鏡を通しか写真などでしか出てこない)、それは前半で死を迎えた後も離脱した魂の視点としてその映像は続けられることになります。しかし最後にたどり着くのは生命誕生という、「ああ、収まるところに収まったな」という着地点でした。そして映像に関しても、ノエ監督の敬愛するキューブリック監督の『 2001年宇宙の旅』で有名なアメリカのコンピュータ・グラフィックスの先駆者(というか私は実験映画作家と言いたい)ホイットニー兄弟の作品と教育TV番組を進化させたようなトリップ映像、そしてノエ監督が今までの作品と同様に今作でも使用するフリッカーも60年代の映像作家トニー・コンラッドが元ネタ。もちろん映像的には成功していますし、ちょっと長過ぎながらもこれらの映像の編集がとてもうまく出来ていたとは思います。(オゾン監督が「1時間は切れる」と言ったことがノエ監督の耳に入って激怒したそうですが、カンヌで上映されたのは完成版ではないそうです。)しかしこの作品を挑発的で斬新というのは、ちょっと違うと思うのです。作品を見終わった後には、映画作品というよりも無邪気なギャスパー・ノエ監督と一緒に遊んだような感覚が残りました。

そしてトリアー監督の "Antichrist"。同監督の作品の中でも、今までの作品にあった自分が描きたいテーマへ突き進んでいくベクトルがぶれている、弱い1本と私は感じてしまいました。この作品に出てくる星座の意味も知らない(誰か教えて下さい…)ですし、キリスト教には詳しくないので「罪」や「悪」なるものと「性」との関係をきちんと理解していないのかもしれませんが、この作品で「衝撃」と言われるいくつかのショットがこの物語を語る上で本当に必要不可欠なものだったのか、に疑問に感じてしまいました。そして途中から、ああ、トリアー監督の今までの作品の中にも潜んでいた女性蔑視的な考えを今回はこういう形で表現したかったのだな、と感じ始め、ちょっとシラケてしまったのは正直なところです。(カイエ・デュ・シネマの女性批評家も「アンチウーマン」を感じたそうです。ホッ…)

トリアー監督は公式記者会見で「自分のために映画を作っている」と発言していたそうですし、ノエ監督も同様なのかも知れません。もちろん両者とも世界一の映画祭で上映される力量を持っているとは思います。しかし、何をもって問題作と騒ぐのか、問題作として捉えられる「部分」だけが取り沙汰され、作品全体の本質を見る行為がおざなりになることの方が「問題」だと思う次第です。きっとこの2作品の対極にいるのが、知らない内に私たちのもとに忍び寄り、そして身を隠している眼に見えない「恐怖」を静謐な映像と演出で表現したハネケ監督の"Das weisse Band(The White Ribbon)"なのでしょう。

そしてカンヌ映画祭の名物、ブーイングについて…

映画祭での公式上映では、上映直後にスタンディング・オーベーションを受けるのか、それともブーイングの嵐に包まれるのか、一種の洗礼のようなものが待ち受けています。前述の「問題作」や難解な作品にはこの両者が混ざり合うのが恒例ですし、スタンディング・オーベーションの長さも計られます。また上映中に拍手が起こったり、思わず失笑がもれるシーンも。批評家も含めた観客の生の反応がカンヌでお披露目をする場合のある種の恐ろしさであり、このブーイングがトラウマになってしまった監督や俳優もいるそうです。しかし、ツァイ・ミンリャン監督の "Visages(直訳:顔)" の上映で、これとはまた違ったある不快感を感じたことがありました。

この作品はツァイ・ミンリャンの世界を知らない人、レティシア・カスタ、ファニー・アルダンらの名前だけに惹かれて見に来た観客にはかなり苦痛なスタイルの作品であることは否めません。途中退場者も続出でしたが、私が腹が立ったのは、上映中にコメントをし続け始める観客が出てきたことです。私自身の考えですが、映画を見る行為はやはり主観が優位を立ち、好きな人もいれば嫌いな人もいることはその意味でしごく当たり前のこと、もし嫌いであればそれを発言してもいい、と思います。ただ上映中に個人的中傷を言い続けることは、他の観客の鑑賞を妨げる行為であり、一種の冒涜だと感じます。もし気に入らなければ退場すれば言い訳で…また同じ観点から、批評の世界においても、その職業的な立場から責任ある発言をして欲しい、と思うときもあります。

"Visages(直訳:顔)" はブーイングの後、鳴り止まない拍手が続きました。自分の世界に確固たる信念を持っているミンリャン監督は飄々としていましたが、レティシア・カスタ、ファニー・アルダンはこの観客の反応にかなり複雑な表情を見せていました。でも私は二人とも、特にレティシアは、常連俳優のリー・カーションやルー・イーチンとは異なる、監督の表現したいものをきちんと演じていた、と思います。なんてったってリー・カーションにとってのサロメですから。(しかしあまりの可愛らしさに女優賞をあげたい、と言っていた人も!)

最後に…

今年のコンペで私が見た20本中16本の作品の中で、「鹿」が出てくる作品が3本もありました!それぞれ意味があるのですが、それは全てバラバラ…それにしてもすごい偶然、「鹿」ブームが来るんでしょうか?それともティエリー・フレモウ氏が単なる鹿好きなんでしょうか?(ともに冗談です…)ちなみに、脚に穴をあけて指を突っ込んでぐりぐりするシーンも2作に出てきました。これは流行って欲しくないです。
by berceau-du-cinema | 2009-05-25 22:20 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

カンヌ映画祭 受賞結果

第62回カンヌ映画祭が閉幕、イザベル・ユペール審査委員長より受賞結果が発表になりました。

パルムドールは意外にもこれが初受賞となるミヒャエル・ハネケ監督の"Das weisse Band(The White Ribbon)に。素晴らしい出来映えの作品なので納得ですが、エリア・スレイマンが何の賞も取れなかったのがちょっと残念。またジャック・オディアール監督が私が俳優賞をあげたいと思ったTarah Rahimを讃えた際の彼のはじけるような笑顔が印象的でした。また女優賞は強敵がたくさんいたのですが、タブーを越えた演技を披露したシャルロット・ゲンズブールに。スピーチで母親のジェーン・バーキンと天国にいる父親セルジュ・ゲンズブールに感謝の意を捧げて感動…またアジア勢も大健闘。しかし個人的には監督賞“KINATAY” (好きだけど)と脚本賞の "Spring Fever "がちょっと的外れと感じました…

しかしここで閉幕式を放送したテレビ局カナル+(と映画祭)に不満を!まだ賞が発表になる前、赤絨毯や観客席のコンペ出品監督たちの姿を映してしまうので、監督たちがカンヌに呼び戻されているのがわかり、「ああ、何か賞を受賞するのだな」と予測させてしまいました。シャルロットに関してはまさに発表数秒前に大写しに…例えば受賞の瞬間までは審査委員とゲストの映像だけにするとか、もう少し”サスペンス”を感じさせるようにするのは無理なのでしょうか…

パルムドール
"Das weisse Band(The White Ribbon)"ミヒャエル・ハネケ監督 (ドイツ/オーストリア/フランス)

グランプリ
"Un prophète(直訳:ある預言者) "ジャック・オディアール監督(フランス)

審査委員特別賞
アラン・レネ監督

男優賞
クリストフ・ワルツ("Inglourious Basterds" /クエンティン・タランティーノ監督 )

女優賞
シャルロット・ゲンズブール("Antichrist"/ラース・フォン・トリアー監督)

監督賞
“KINATAY” ブリランテ・メンドーサ監督(フィリピン)

脚本賞
"Spring Fever "ロウ・イエ監督(中国/フランス)

審査委員賞
"Fish Tank" アンドレア・アーノルド監督 (イギリス/オランダ)
"Thirst" パク・チャヌク監督(韓国/アメリカ)

カメラドール(初長編作品賞)
”Samson and Dalila” Warwick Thornton監督(オーストラリア)
特別賞
”Ajami” Scandar Copti &Yaron Shani 監督(ドイツ/イスラエル)
by berceau-du-cinema | 2009-05-24 20:25 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

カンヌ映画祭レポート/2

映画祭も最後が近づいてきました。公式コンペは後半に入ってから話題作が続出しています。

まずケン・ローチ監督のヒューマン・コメディ"Looking for Eric "。カンヌのような大きな映画祭でコメディが評価を得るのはなかなかないのですが、さすがはローチ監督、すごいですね。私は未見なので、映画祭が終わったらパリですぐ見なくては!その他、マルコ・ベッロキオ監督の”Vincere”、ミヒャエル・ハネケ監督の" Das weisse Band(The White Ribbon)"の2本の重厚な作品、エリア・スレイマン監督が自身の家族の姿を通して60年間のイスラエル=パレスチナ問題を描いた "The Time That Remains"が高い評価を得ています。特に "The Time That Remains"は、クラッシクな作りの冒頭から後半の監督独特のビュルレスクなスタイルに移行していく過程は、この問題が抱える状況を的確に映画作品として具現化しているのではないでしょうか。

またラース・フォン・トリアー監督の "Antichrist" 、ギャスパー・ノエ監督の"Soudain le vide(直訳:突然、虚無に)"はその挑発的な作品に論争の的になっていますが、この二人の監督は確信犯ですし、見る側もそれを確かめに見ている部分があるのではないでしょうか。そしてクエンティン・タランティーノ監督の "Inglourious Basterds" は、彼の作品にしては斬新な演出が少なめ。期待が高かっただけにがっかり度の高い作品ナンバ−1になったのでは?

しかし不思議なのは、いつも映画祭の前半はスローに始まり、中盤から後半にかけて評価の高い作品や爆弾的な作品が上映されているような気がします。ここにリズムをつけて話題づくりをしようとする映画祭側の策略あり、と見ているのは私だけでしょうか?

ある視点で部門で話題になったのは、イランで隠れて活動するミュージシャンを描いたバフマン・ゴバディ監督の”Kasi az gorbehaye irani khabar nadareh(No one knows about persian cats )” 。音楽のジャンルはインディ・ポップ、ソウル、ジャズ、メタル、ラップと様々なものが登場しますが、どれもなかなかのクオリティで聞きごたえもあり。音楽への愛に溢れた作品です。またリー・ダニエルズ監督の”Precious”、ホアン・ペドロ・ロドリゲス監督の” Morrer Como Um Homem” なども好印象を与えています。どちらの作品もとても見たかったのですが、残念ながらスケジュールが合わず私は未見。しかし見た人によると観客が主人公に強い愛着を感じるそうです。監督週間の”Amreeka” もそうですが、これって一件簡単なようで実はキャスティング、脚本、演出がうまく出来ていないととても難しいことだと思います。

監督週間部門と批評家週間は既に全作品の上映が終了。本日、閉幕セレモニーがありました。

監督週間部門はコンペはなし。代わりに5つの異なった映画団体が賞を与える形になっています。その中でなんと3つの賞を獲得して驚きと感動を与えたのが、カナダの19歳の監督グザヴィエ・ドランによる初長編作品”J’ai tué ma mère(直訳:僕は母を殺した)” 。この作品、本当にかなりテンションの高いヒステリックな喧嘩の繰り返し。これがこの作品のキーポイントなのでしょうがないのですが、私は映画祭初日のA.F.C.A.E.での上映で見たので英語の字幕もなし、カナダのフランス語の訛りと独特の表現、若者言葉と下品な罵りが重なり、また上映室が信じられないほど寒かったので、もう「いい加減にしてくれ〜」と拷問状態で見ました。でもあまりのすごさに笑えてしまうところもあるのですが…そして今回のトリプル受賞。フランス語か日本語の字幕つきで見直したい気もしなくはないですが、でもやっぱり2時間の喧嘩は…

その他、やはり話題になっていたベルギー映画の”De helaasheid der dingen(厄介な状態)” もアート映画賞特別賞を受賞。そして注目の新人監督Mikhaël Hersの“Monparnasse” も短編作品に与えられるSFR賞を獲得しました。

さて批評家部門ではフランス映画”Adieu Gary”(Nassim Amaouche監督)がグランプリを受賞。そして私の気に入ったベルギーの Caroline Strubbe監督による"Lost Persons Area" がSACD賞を受賞しました!

さてここで映画の買い付け情報を。

映画祭期間中にデイリーで発行されていた専門誌LE FILM FRANCAIS誌によると、今年の映画マーケットは当初に懸念されていたほどのひどい状態ではなかったそうです。映画祭とマーケットがスタートした時点で、参加者が昨年比15%減の現実の重さが実際に閑散とした会場に漂っていたのですが、後半に入ってから買い付けに動きが。しかし企画や脚本、キャスティングの発表時点でのギャンブル的な買い付けはなりを潜め、プロモーション映像や出来上がった作品を十分検討した上での契約が多かったことが、この時勢に堅実なビジネスがあらためて重視されたことを表しています。

コンペ部門ではケン・ローチ監督の "Looking for Eric "、ジョニー・トー監督の "Vengeance"が日本の数社の間で買い付け競争に。またロウ・イエ監督の "Spring Fever "は日本配給が決まった模様です。オディアール監督、ハネケ監督の作品はかなりの国で買い付けがされたそうですが、今の時点で日本の名前は上がってきていません。オディアール監督の"Un prophète"は作品の出来が素晴らしくとも日本の市場では難しい、というのは業界内の見方のようですが、私としては『クスクス粒の秘密』のように、せめて映画祭などで紹介して欲しい!

またある視点部門の作品が、あるセールス会社(映画の権利を海外に売る会社)と契約を結んでいたにも関わらず、監督が後になってからそれよりも高い金額を提示した別の会社との契約書にもサインをしてしまったらしく、業界内で大問題になったそうです。皮肉なことに、この作品はアメリカやイタリア、スペインなどの主要な国での公開が決定…セールス業界のモラルを問うきっかけになるかもしれません。

現在の時点でコンペ部門以外の作品が日本に買い付けされた情報が入ってきていません。ミア・ハンセン=ロブ監督の”Le Père de mes enfants”、監督週間の“Les Beaux Gosses”と”J’ai tué ma mère”が数カ国での買い付けが決まっており、アメリカなどの重要なテリトリーも関心示しているそうですが…またマーケットではセルジュ・ゲンズブールの伝記映画のプロモーション映像が公開され、日本の会社との話し合いが進んでいる模様です。これからニュースが入り次第、アップしますね。
by berceau-du-cinema | 2009-05-22 23:50 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

カンヌ映画祭レポート/1

ハードスケジュールと宿泊先のネット環境の問題で、毎日報告するつもりが全然できず… これから追いかけて報告すると絶対間に合わないので、ダイジェストに切り替えます!今回はその第1弾…

1日に4〜5本は見るぞ!と息巻いていたのですが、上映前の行列作りやちょっとしたアポ、ランチョンやカクテル、パーティに出たりなどで、なかなか思うような数の作品が見れず、1日平均3本でちょっとストレス気味…まあ、コンペや招待上映の作品はほとんどがフランス公開が決定しているし、他の部門の作品は映画祭直後にパリで上映会があるんですけど…後半はも少したくさんみたいところ。

さて公式コンペ作品は本日までの10本中5本を鑑賞。その中で鳥肌が立つほど素晴らしかったのはジャック・オディアール監督の”Un prophète”。この作品は事前に脚本を読むチャンスに恵まれたのですが、オディアール監督の演出力は私の想像をはるかに越えていました!刑務所内で起こるコルシカ系とアラブ系のマフィアの抗争を背景に一人の若者がどのようにして権力を手に入れて行くのかが描かれているのですが、2時間半という長尺を感じさせません。更に素晴らしいのが主演のTahar Rahim。新人俳優からここまでの演技を引き出すとは、オディアール監督、本当に恐るべし、です。私は昼間の映画関係者向けの上映で見たのですが、監督らは出席していないにも関わらず、エンドクレジットの間、すごい拍手でした。ああ、公式上映で監督に向かって握手したかった!こんなにすごい作品を見た後は、あまりの興奮に次の上映に移ることができず、友人とお茶をして感動を分かち合いました。私の中では既にパルムドール!少なくとも監督賞と主演男優賞をあげたいです!現在の時点で業界誌による批評家の星取り表でもトップを走っています。

さてもう1本気になったのは、大注目しているブリランテ・メンドーサ監督の“KINATAY” 。会場にはタランティーノ監督も登場。さすがシネフィルです。さらに期待が高まったのに、疲れと睡眠不足、そして外の太陽光線のおかげで、中盤、大事なところでちょっと寝てしまいました…自己嫌悪…しかしそれでも昼の世界と夜の世界の恐ろしい距離を映像で表現していて「おもしろい〜」と見ていたのですが、上映が終わると会場からは拍手とブーイングが…うーん、やっぱりダメな人にはダメなのか…と思っていたら、タランティーノ監督は拍手!趣味が合うじゃん!感想聞きたいな、と思っていたら、翌日、監督とすれ違ってしまいました。勇気を出して「ムッシュ〜」と声をかけたのですが、すごい勢いで逃げられました…当たり前か…作品はもう1回ちゃんと見ようと思いました。

その他、気に入った作品は…

*ある視点

”Le Père de mes enfants(直訳:私の子供たちの父親)”(ミア・ハンセン=ロブ監督)
→彼女の作品は前作同様キャスティングが素晴らしいです。

*監督週間

“Les Beaux Gosses(直訳:可愛い子供たち)” (Riad Sattouf監督)
→セス・ローガンやベン・スティラー出演のコメデフィのようなノリ。フランス映画のコメディとしては脚本も演出もステレオタイプな笑いどころをうまく生かしていました。友だちが監督と共に音楽を担当したのですが、これも作品にぴったり!小難しい作品が並ぶ映画祭で思いっきり楽しめました。

“Le Roi de l’évasion(直訳:逃避の王様)” (アラン・ギロディ監督 )
→これこそ「ザ・監督週間」と言えるような作品。私のお気に入りキャラは刑事役。公式上映で見たのですが、大拍手でした。

『ユキとニナ』(諏訪敦彦&イッポリッド・ジラルド監督)
→とてもフランス的な前半からファンタジー溢れる後半へ、子供の視点をおもしろい作りでとらえた作品でした。最後にはUAの「てぃんさぐぬ花」が流れるのですが、どうしてこの曲が選ばれたのかが知りたいところ。

*批評家週間

"Lost Persons Area" (Caroline Strubbe監督)
→言葉による説明をできるだけ省き、それを女性監督らしい感性を持った映像で補っていました。これも9歳の少女の存在感がとても素晴らしい作品でした。

それでは写真を…

監督週間のオープニングで、フランシス・フォード・コッポラ監督。
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黄金の馬車賞を受賞した河瀬直美監督。
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『ユキとニナ』の舞台挨拶。二人とも可愛い!パーティで話しかけちゃいました。
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"Ne te retourne pas(直訳:振り向かないで)"(マリナ・デ・ヴァン監督)の公式上映で拍手を受けるソフィー・マルソーとモニカ・ベルッチ。でも作品は…
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私から逃げて行くタランティーノ監督…。
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赤絨毯を上から見たところ。
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監督週間のパーティで踊り狂う人たち。音楽はカルチャー雑誌LES INROCKUPTIBLESがオーガナイズ。
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映画祭会場からちょっと離れたところで批評家週間のパーティ。
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公式上映帰りのヴィルジニー・ルドワイヤンとすれ違ったのですが、眼鏡をかけていなかった私は気づくのが遅く、写真は取れませんでした…

どっきり事件として…あるパーティの会場で商売中のXXXさんとそのお客さんが目の前でトイレに入って行くのを目撃…しかもXXXさんと眼が合い、微笑まれてしまいました… そのXXXさんはいろいろなパーティに来ているそうですが、どうやって手に入れるのが大変なパーティの招待状を手に入れるのでしょうか…やはりカンヌ、いろいろな人が来ています…
by berceau-du-cinema | 2009-05-18 22:00 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

カンヌから離れて…

昨日は移動疲れがひどかったので、十分睡眠を取って、午前中は買い出しに。カンヌでは2部屋あるアパルトマンを6人(!)でシェアするのです。一体、映画祭期間中はどうなるのか…

日中はA.F.C.A.E.の会合があるのですが、私は関係ないので、カンヌからちょっと離れることに。これが早めに現地入りしたもう一つの理由。行き先はカンヌからイタリア方面に向かう電車に乗って1時間ほど、モナコの隣にある小さな街。Roquebrune-Cap-Martin。そうル・コルビュジェの晩年を過ごした小屋とお墓がある街です!

カンヌの出発前に急いで情報を探したのですが、街の観光事務所にもこの小屋とお墓のことは記載が見つからず、日本人の方が行った際のブログを参考にすることに。この小屋は訪問することができないのかな?小さな街だし、現地に到着して、観光事務所に確認すればどうにかなるかな…と思ったのが大間違い!駅は無人で、駅前は工事中、そして周辺はバカンス用の居住地区。誰も人がいないのです!偶然駅の前を通りがかった人に道を尋ねたのですが、その人も地元の人ではなく、観光局が存在するかも知らない様子。しかし「ル・コルビュジェの小屋に行きたいんですけど…」と言うと、「ああ、僕も建築家なんだ!」小屋のある場所は簡単に説明してもらえたのですが、お墓のことは知らないとのこと。すると工事中のエリアに「ル・コルビュジェの道」という看板が…でも工事中なので道がない…とにかく建築家さんの説明とネットで見た写真を頼りに海岸沿いを歩いて行くことに…

途中、あっちじゃない、こっちじゃない、と道を間違えながら、見えてきたのはル・コルビュジェ”風”の建物。え、これって聞いたことがない…。その一件先に写真で見た小さな丸太小屋が。もしかしてこれ?もちろん小屋には誰もおらず、中に入ることはできません。1件先のル・コルビュジェ”風”の建物も手入れがあまりされておらず、中に古い椅子が積み重なっている…とりあえず写真だけ取って、やはり観光事務所を目指すことに。

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途中ですれ違う人たちに道を尋ねると、なんと観光事務所は隣駅周辺にあることが判明。つまり一駅歩くことに…やはり見た小屋はル・コルビュジェでした。最後に近くまで一緒に歩いてくれた老夫婦は「2年前にはブラッド・ピットも見に来たのよ」と教えてくれました。もしかしたらカンヌにいるよりもセレブに会えるのかも…

やっと観光事務所について話を聞くと、今日の午前中に予約制で中に入れたそうです。ショック…。またル・コルビュジェ”風”の建物も本物でした。Les Unités de campingと言います。ここも訪問のコースに入っているとのこと。これから行く予定のある方は観光事務所に問い合わせて予約を取って下さい。現在は火曜日と金曜日に午前中で8ユーロです。日本人は最も多い海外からの訪問者とのことでした。

そしてル・コルビュジェのお墓ですが、最初の駅から坂と階段をのぼった山の頂上、中世の街Roquebruneにあるとのこと。徒歩だと言うと、観光事務所から歩くと約45分で「かなり疲れるから」…。がんばって歩き出したのですが、かなり急な階段と坂道の連続。平らな場所が下り坂に見えるほど。しかしやっとたどり着いた墓地は絶景!うーん、ここを永眠の地に選んだル・コルビュジェの気持ちがわかる気がします。

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Roquebruneの街はとても可愛らしく、城塞の後も中世好きの私にはたまらないものでした。シーズン中は観光客も多いのしょうが、さすがに5月の平日は人もまばらでのんびりしていました。ル・コルビュジェの小屋、お墓とともに散策することをお薦めします。

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電車でカンヌに戻り、ちょっと休憩した後、夜はA.F.C.A.E.の上映に。今日はある視点部門の”Irène”(アラン・カヴァリエ監督)とルーマニアの若手監督5人によるオムニバス" Amintiri din epoca de aur (Tales From the Golden Age)" 。

カヴァリエ監督の新作は、30年前に交通事故で亡くなった最愛の女性を巡る回想の物語。同じスタイルで撮られた10年ほど前の作品”La Rencontre(直訳:出会い)”などがとても良かったので、ちょっと期待したのですが…結果はちょっとがっかり。今までの作品が持っていた一種のナイーブさが消えてしまっているように感じました。本作では自分自身の姿も映像で見せたりと作品のスタイルに少し変化があり、またナレーションが少し重すぎるため、逆に映像で語る力が失せてしまってように思えました。公式上映の際のプレスや観客の反応はどうなるんでしょうか。

2本目は5編から成るオムニバス。1編が20以上あり、全体ではちょっと長いという印象が。しかしそれぞれがチャウセスク時代に起こった、もしくは起こっていた事実を写実的寓話として描いており、1本一本楽しめることはできました。特に「公式写真の伝説」は、フランスの現大統領のことをちょっと想起させてくれて、笑えました…
by berceau-du-cinema | 2009-05-12 22:43 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)