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ピナ・バウシュの遺作 "…como el musguito en la piedra, ay si, si, si…"

2年前にこの世を去ったピナ・バウシュの最後のクリエーションとなった"…como el musguito en la piedra, ay si, si, si…(石の上の苔のように)"が、現在パリで上演されています。
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恥ずかしながら全く知らなかったのですが、ピナ・バウシュはヴッパタール舞踊団のメンバーと一つの国に長期滞在し、新しいクリエーションを創作していたそうです。今回のモチーフとなったのはチリ。”Nostalgia for the rights”(山形国際ドキュメンタリー映画祭での上映タイトルは「光、ノスタルジア」)の舞台にもなったアタカマ砂漠をイメージさせるひび割れた舞台の上を、ビクトル・ハラやビオレータ・パラらの音楽に乗ってダンサーたちが踊り続けます。しかしこのクリエーションにはチリの歴史を傷む悲壮感だけではなく、生へのダイナミックな活力はもちろんのこと、状況を笑いに変えたコミカルな描写が多く、それが晩年のピナ・バウシュの姿勢と繋がって見えて、少し感傷的に。また後半の音楽の選曲の広がりもからも、世界に開かれた彼女の感受性の豊かさを感じます。
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ダンスにすごく詳しい訳ではないのですが、ピナ・バウシュのダンスを見ていると、ダンサーたちの踊りたい欲求というものが体中から発散されているのを感じます。今回のダンスは若手を中心に構成されていますが、これもチリの悲しい歴史をオーバーラップするような…2000年から同劇団で活躍している日本人ダンサーの瀬山亜津咲さんの表現力は本当に圧倒的。彼らのダンスからピナ・バウシュの精神がきちんと引き継がれているのが感じ取れ、とても心に残る体験でした。
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by berceau-du-cinema | 2011-06-30 23:59 | DANCE | Comments(0)

"Mafrouza"を見る

現在フランスで公開中、話題になっているドキュメンタリー”Mafrouza”を見てきました。
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女性監督エマニュエル・ドゥモリス監督による5つのエピソードから成るこの作品は、全体で12時間21分、それぞれが2時間18分〜35分の長さになっています。バラバラにしても観賞可能で、最初の2本"Mafrouza - Oh la nuit!"と"Mafrouza/Coeur"は2007年に完成、"Que faire?"、"La Main du papillon"、そして"Paraboles"は2010年の製作になります。最初にこの作品が上映されたのは2008年にマルセイユ国際ドキュメンタリー映画祭、その後も世界中の様々な映画祭を回りました。そして昨年のロカルノ映画祭でとうとう全作品が上映され、最終章の”Paraboles”がフィルムメーカーズ・オブ・ザ・プレゼントで金豹賞を獲得しています。今年の山形国際ドキュメンタリー映画祭では第3章にあたる"Que faire?"(「何をすべきか?」)が上映されますね!

1999年、別のドキュメンタリーのロケハンのために、エジプトのアレクサンドリアにあるギリシャ=ローマ時代の墓地跡を尋ねたドゥモリス監督は、そこに広がる貧民街に住む人たちの自由な姿に感銘を受け、何度もその地に戻り、撮影することを決意します。最終的に2年間に渡り撮影を続けることになったのですが、この街は2007年に取り壊され、住人たちは市の中心地から15キロほど離れた低所得者住宅に移されました(その住宅は「モバラク・シティ」と名前ですが、名称変更になるそうです)。作品はこの街の貴重なドキュメントにもなったわけです。

一時期は1万人が住んでいたこの街は、かろうじて電気は通っているものの、水道施設は完備されておらず、住民たちはゴミやネズミ、そして季節によって起こる浸水に悩まされます。子供から老人までが雑貨店に立ち替わり現れて買い物をし、子供の出産を心配し、隣人の結婚式を共に祝い、モスケに通い、宗教儀式のために羊を生け贄にし…住民たちの生活は貧しいのですが、そこには生が溢れ、年齢を越えた人との繋がりがあり、監督自身が「居心地がよい場所」というように、ある意味でとても人間的な空間が広がるのです。
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私は監督について全く調べておらず、エジプト出身なのかな?と思っていたら…何とアラブ語が話せない!しかし通訳だけをつけて、一人で撮影と録音をこなし、住民たちからイーマンという愛称までもらうまで、住民たちの中に溶け込んで行くドゥモリス監督の立場の過程にもとても興味深いものが。最初は言葉の通じないことにもどかしさを感じる住民(と監督)。しかしやがて彼らはドゥモリス監督の存在を受け入れ、監督が撮影することを嫌がる人たちと喧嘩をするまでに。次第に監督はそこにいて撮影するだけということが可能な存在に。そして後半ではタバコをもらって会話に入らざるを得なくなる(なので必然的に声が入る)、つまり「受け入れられる」ことを越えて「そこにいる1員」になっていくのです。最後に監督の姿がある形で写るのですが、それは決して監督のエゴではなく、この街という一つの大家族の中に入れてくれたことに対しての敬意、お礼の姿に見えました。

プレスシートのは、この監督が雑貨店主と交わした会話で締めくくられています。監督は彼の質問が彼女にとっての一つの返事、少なくともこの作品の目的にちょうどぴったりな表現だと記しているので、ここで紹介を…『「この作品が観客に何をもたらすのか?更に正確に言うと、この作品が人々が生きる手助けになるのか」と尋ねられ、「例えば、何のように?」と聞くと、こう答えました/「例えばお茶のように。僕にとって、お茶が生きる手助けをしてくれる。お茶を飲もうと人を招待することができて、中に入って来て、話をして、一緒の時間を過ごすことができる。僕が生きる手助けをしてくれるんだ。TVも、夜、店で一人がいる時は。そして妻、特に妻が私が生きるのを本当に本当に助けてくれる。君の映画はそうなるのか?」』彼がこの作品の最後に見せる笑顔には本当に心を震えさせるものがあります。

実は先週、監督と会う機会がありました。地中海出身なのでは?と確信できるほど、太陽のような女性でした。YIDEFに決まったことにお祝いの言葉を伝えると、「うれしいんだけど、まだ来日するかどうか悩んでいるの」と正直に話してくれました。「本当はすごく行って欲しいのですが、まだ時間があるので、ゆっくり考えて下さい」としか言えず…しかし「でもプロデューサーの彼は行くって決めてるみたい」と紹介されたのが、すごい可愛いおじいちゃん!しかし家に帰って調べたら…何と、リベットやトリュフォー、レネの脚本家で知られるジャン・グリュオーさん!こんな感じです!
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by berceau-du-cinema | 2011-06-28 23:54 | CINEMA/FILM | Comments(0)

シャルロット・ゲンズブールが新しい香水の顔に!

8月に出産を控えているシャルロット・ゲンズブール。以前からミューズになっているバレンシアガの新しい香水ESSENCEのプロモーションに登場します。

クリエイターのニコラ・ゲスキエールは出演作品の選択や音楽的転換など、最近のシャルロットの変化に驚いているそうで、その今まで知らなかった私的な部分を含んだ香水を作りたかった、と語っています。しかしシャルロットは「この香水は私の知っているニコラに近くて、フランクで強い香り」と言っています。つまり二人は…奥深い部分で似ている、ということ?

発売は9月。しかしもうポスターは完成しています。このシャルロットはちょっとトランス入っている感じで、ニコラ・ゲスキエールの言うイメージに近いかも。シャルロットのサイトからメイキング・オフ映像が見れます。
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しかしこの映像のシャルロット、お腹がぺったんこ。いつ撮影したんでしょうか?ちなみに今はパリでBECKと新しいアルバムのレコーディング中のはずです。
by berceau-du-cinema | 2011-06-27 23:41 | CINEMA/CELEBRITE | Comments(0)

シネマテーク・フランセーズ 2011-2012 プログラム発表!

今日はシネマテーク・フランセーズの来期のプログラム発表の記者会見がありました(行かなかったけど)。

まず展覧会はフリッツ・ラングとティム・バートン。しかし残念ながら前者は2009年にベルリンにあるDeutsche Kinemathek、後者は2010年にニューヨークのMOMAで企画されたもの。さぼってるじゃん、シネマテーク!M君!と思ったのですが、ラングの方は新たな展示品が追加されているそうです!

さてラインナップの方ですが、日本がいっぱいあります。ずっと前から言われていた黒沢清がとうとう実現する他、日活、そしてシグロの社会派ドキュメンタリー特集!これはすごい。土本はもちろん佐藤真さんの作品も紹介されるのですね、うれしい…個人的には「松ケ根乱射事件」もやって欲しかったんですが。

フランス勢はアラン・カヴァリエ!実はポンピドーの方がいいと思うのですが…そしてビュル・オジェ、ジャック・フェデール、フランス・ファンタスティック映画(ロジェさんの好み丸出し。)そして「セルジュ・ダネイ:20年後」とタイトルを聞いただけで泣きそうになりそうな特集も。恥ずかしながら「KAPO」はあの問題シーンしか見た事がないので、アンチの意味で見てみたい!そしてガブリエル・ヤレド特集なんかもあります。写真はカヴァリエを記念して”PLEIN DE SUPER”!
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その他のラインナップはこちらから。それにしても映画を知らない(それでもシネマテークで働けるのか?)アタッシュ・ド・プレス部門は担当しているらしいビデオは毎回趣味悪し…ポンピドーを見習って欲しい。
by berceau-du-cinema | 2011-06-27 19:14 | CINEMA/RETROSPECTIVE | Comments(0)

フランス映画イベント週間

日本でもフランス映画祭が開催、そしてクロード・シャブロル特集が始まりましたね!こちらも負けじとフランス映画イベント週間に。

6月20日月曜日、ポンピドーセンターで開催中のCINEASTES DE NOTRE TEMPSで、ジャン=ピエール・リモザン監督によるアラン・カヴァリエ監督のドキュメンタリー。カヴァリエ監督は"Le Plein de super"、"Martin et Léa"、そしてエッセイでは"Ce répondeur ne prend pas de message"や"La Rencontre"が大好き。もちろん処女作でロミー・シュナイダーとジャン=ルイ・トランティニャンといういう夢のようなカップルが主演している”Le Combat dans l'île”や"Thrèse"も素晴らしいのですが。実は監督の作品はここ数本は少し気持ちが離れていましたが、カンヌのコンペに出品された新作の"PETER"は、ヴァンサン・ランドンとの共犯関係、そして逆転する関係が面白く、いつものカヴァリエ監督の枠をいい意味で飛び出した感が。今回、このドキュメンタリーを見て、彼の繊細さに改めて触れ、本当に全作をきちんと見てみたい!と実感。特に上映後の討論会でも出て来た、今は消滅しつつある仕事をする女性たちの手を追った”24 portraits”は是非見てみたい!またこの上映では、今までに撮られた短編のエッセイも数本上映。カヴァリエ監督はユーモアも兼ね揃えていることを発見。

6月21日火曜日は街中が音楽で溢れるフェット・ド・ラ・ミュージックだったので、ちょっとお休み。

6月22日水曜日、シネマテークでピエール・コトレルの特集上映。ロメール、ユスターシュ作品を始め、ヴィム・ヴェンダース、そしてジョナス・メカスやピーター・エマニュエル・ゴールドマンの作品の製作にも関わって来たコトレル氏。実は実際にお姿を拝見するのはこれが初めてなんですが…映画的風貌というかイオセリアーニ監督の作品に出てきそうな佇まいで、ロジャー・コーマンとのエピソードなどもとつとつと話す姿も…かわいい!完全にノックアウトです。
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シネマテークのセルジュ・トゥビアナ館長との30分に渡るディアローグの後に会場を出て、ジャンヌ・バリバール監督による"Par exemple, Electre(例えば、エレクトラ)を見に、パンタン市で開催中の映画祭COTE COURTへ。作品の上映前には共同監督を務めたピエール・レオン、主演しているイヴ=ノエル・ジュノとのパフォーマンスも。彼女が企画する戯曲の朗読シリーズは"Theatre à emporter(持ち帰り用の演劇)"の構想過程を彼女らしいコメディタッチを取り入れながら描きつつ、なおかつパイロット版的な役割を果たす作品。シリーズの方は、彼女と交流のあるペドロ・コスタやマチュー・アマルリック(元パートナー)らに依頼をするそうですが、何とアピチャッポン・ウィーラセタクン監督の参加が決定してる模様です。会場にはこの作品に参加をしたエマニュエル・ベアールやエディット・スコブらも来ていました。
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6月23日木曜日、パリ6区にある映画館アクション・クリスティーヌでジャック・ロジエ監督によるバロックオペラのドキュメンタリー2本の特別上映会へ。1989年に友人に連れられて初めて見たバロックオペラに感動し、すぐに撮影を思い立ったという”L'OPERA DU ROI”は、舞台上にしろ舞台裏にしろ、ロジェ監督の発見=撮影する喜びが監督らしい視点の面白さも相まって映像から溢れ出ています。もう1本の”REVENEZ PLAISIRS EXILES”は、91年に撮影した映像を現在編集中。撮影コンディションもよくなり、またロジエ監督が討論会でも言っていたように音楽の流れを尊重したカメラワークや構成は作品をとても居心地のいいものに。実はこの作品、完成までの費用が足りず、現在資金を集めている最中。会場には有名プロデューサー、パオロ・ブランコも来ていました。まだ35時間分のラッシュがあるそうですが、個人的にはもう少し稽古風景や舞台裏の風景も入り、前作のようなユーモアも増えると嬉しいのですが。
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6月24日金曜日、今日はシャブロル監督の誕生日だそうで、ポンピドーセンターのCINEASTES DE NOTRE TEMPSでは同監督に関するドキュメンタリーが上映。予定されていたゲストのうち、ベルナデット・ラフォンとステファーヌ・オードランは来れなくなってしまったそうですが、代わりに俳優のジャン=ルイ・モーリーや息子で俳優のトマ・シャブロル、そしてドキュメンタリーを共同監督した批評家のジャン・ドゥーシェ(どんどんヨーダに似てくる…)、そしてアンドレ・S・ラバルト氏ら男性陣が場を盛り上げてくれました。会場にはラズロ・サボも来ていたそうですが、どこにいるか分らず!残念…。ドキュメンタリーは監督の別荘(自宅はパリのヴォージュ広場にあると聞いている)で撮られているらしく、冒頭部分はまるで監督の作品を見ているような錯覚に。それとすごい数のパイプにびっくり!一体何本持っていたんだろう…。ドキュメンタリーの後には公開当時にスキャンダルとなった「気のいい女たち」の上映。カットされた7分の映像は加えられているバージョンなどで再見することに。前半でのブラッスリーのシーン、最後の森でのシーン…ああ、パリでもシャブロル全作品上映やって欲しい!
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ちょっと脱線。会場でガレルの「内なる傷痕」などを製作したザンジバルに関わっていたジャッキー・レイナルさん(すごいかっこいい女性だ!)とパトリック・デュバルさんが隣に座っていたので、ちょっとお話。レイナルさんは現在、ヌーヴェル・ヴァーグとザンジバルに関するドキュメンタリーを製作中。またデュバルさんは70年代に益子で陶芸の製作をしていたことがあり、震災後の益子に戻って映画を撮りたいと考えているそうです。レイナルさんのドキュメンタリーが完成したら、ザンジバルの作品と共に日本で特集上映を組み、日本に行ったことがないレイナルさんはもちろん、デュバルさんを益子まで連れて行き、映画を撮らせてあげたいなあ…と一人で妄想。ちなみにデュバルさんは80年代にパルコのCMに出演したことがあったそう。バイクで疾走する内容だったそうですが…どこかで見れないかな。で、その時にヒステリック・グラマーの北村信彦氏にもらったというスカーフをしていました。

6月25日土曜日はポンピドーセンターでロメール・デー、CINEASTES DE NOTRE TEMPSの3本。ロメールが監督した2本のうち、最初のドライエルのドキュメンタリーでは批評家出身であり映画作家であるロメールが聞きたいこと、知りたいことがありすぎてたまらない!という情熱が溢れてくる。個人的にはドライエルの話す可愛いフランス語が身近に感じて嬉しくなってしまう。また別分野のアーティストに映画との関係を語らせる”LE CELLILOID ET LE MARBRE”は、この”語らせる”という行為から真実を引き出そうとする距離感がある。ふと「コレクションする女」のダニエル・ポムルールを思い出す。ロメール自身が1955年に発表した批評が元になっているのだが、これは未読なので是非読んでみたいところ。最後にロメール自身が被写体となるドキュメンタリー前後編。インタビュアーのジャン・ドゥーシェを時として唖然とさせながらも、自身の映画製作過程を嬉々として語るロメール。この映像が撮られた数年後、大学で「グレースと公爵」を準備しているロメールの特別講義を聞いた時の事が思い出され、感無量に。天国でもこうやって作品を作るアイデアを語っているような気がしてたまらない。

6月26日日曜日、最後の締めくくるのはポンピドーセンターでCINEASTES DE NOTRE TEMPSのフィリップ・ガレル。実はガレルは新作以外はここ7〜8年封印していたのですが、解禁。このドキュメンタリーは父親のモーリス・ガレルが多く登場するので、大きなスクリーンで見て追悼を。恋人、もしくは恋人の投影である女優、自身、そして自身のアルターエゴである俳優の中で、別世代の姿を一身に引き受けているモーリス・ガレルの存在はガレル作品の中で特別な位置を占めていることを再認識。もう何回も見ているガレル作品を時系列でまた追いたくなってしまって、1週間が終了。
by berceau-du-cinema | 2011-06-27 18:31 | CINEMA/ETC. | Comments(0)

ピーター・フォークに敬意を…

ピーター・フォークが亡くなりました…。アメリカの俳優なので、このブログで扱うかを悩んだのですが、日本のニュース、映画サイトのニュースでさえ、ジョン・カサベテス作品に触れていない!もちろん「刑事コロンボ」は大好きでしたが、なぜ…

ベン・ガザラも一緒に…傑作『ハズバンド』!
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そしてロバート・アルドリッチ監督の『カルフォルニア・ドールズ』も!
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心からお悔やみ申し上げます。
by berceau-du-cinema | 2011-06-24 23:02 | CINEMA/CELEBRITE | Comments(0)

ロカルノ映画祭のフランス映画は?

8月3日から開催されるロカルノ映画祭のコンペに出品されるフランス映画の情報がリークされました。ミア・ハンセン・ラブ監督の”Un amour de jeunesse”、ニコラ・クロッツ監督の”Les amants”、そして既に今年のジャン・ヴィゴ賞を受賞しているラバ・アムール=ザイメッシュの”Les chants de Mandrin”と、蓋を開けてみるとカンヌに来るのでは?と目されていた作品ばかりで予想通りの展開。全員が監督週間部門の出身だし。写真は”Les amants”から。
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ミア・ハンセン・ラブの新作は7月頭にパリで開催される映画祭パリ・シネマで上映が決まっていたので、「え?ここでワールドプレミア?」と驚いていたのですが、こういうことだったのですね。
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ちなみに公式コンペの審査委員長はフランスの名物プロデューサーであるパオロ・ブランコ、ルイ・ガレルもメンバーに入っており、こういうセレブを組み込む所がオリヴィエ・ペールらしい選択。しかしフィルムメーカーズ・オブ・ザ・プレゼント・コンペティションはドイツのChristoph Hochhäusler監督を審査委員長に、ミケランジェロ・フランマルティーノ監督やラヤ・マーティン監督!こっちの方が気になります。
by berceau-du-cinema | 2011-06-23 20:13 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

監督週間部門トップの退陣

以前このブログでカンヌの部門間の争いについて書きましたが、監督週間部門のフレデリック・ボワイエ氏の退陣が正式に発表されました。

監督週間を運営するSRFが、次期の舵を取る人物を探しているという情報が流れて始めたのは数日前。6月20日にはTV週刊誌テレラマのウェブサイトに記事が掲載されました。その内容を読むと、SRFの上層部の女性が「カンヌのようなイベントの『プレッシャーを耐え抜く』ことに苦労している『人との関係の問題』」と語っていました。しかしSFR内部でも、2年前にボワイエ氏が選出された際は長い時間をかけて多くの候補者と何度も面接を繰り返していたため、今回の決定には反対の声はあった模様です。ある映画監督は「なぜまず彼と改善すべき問題を話し合わなかったのか」とも示唆しています。

ある業界情報サイトによる、ボワイエ氏は就任当時から明らかに密かな敵対心と戦っており、またテレラマ誌のサイトによると今年の監督週間部門のセレクション内容は、発表直後、つまり作品をまだ見ていない時点から攻撃を受けていたと書かれています。これで思い出すのはオリヴィエ・ペールの前任者で1年で退任してしまった(しかも監督週間40周年記念ドキュメンタリーでは名前すらも出してもらえなかった)フロンソワ・ダ・シルバが記者会見を行った際、作品を発表した時点でいきなり野次が飛んだ時のこと。更にその前に3年間務めたマリー=ピエール・マシアは、カルロス・レイダガス、エリア・スレイマンらを発掘するなどセレクションの質の高さで有名でしたが、彼女も内部で問題があって退任したと耳にしたことがあります(間違っていたらごめんなさい…)。

前述のサイトでは、ボワイエ氏は「批評家出身ではない」と書かれています。つまり批評家出身であれば叩かれないということを暗に示唆しているのでしょうか?これに関しては色々と考えることはありますが…ちなみにテレラマの記事は「監督週間を指揮することは骨の折れる仕事なのか。(…)嫌われることを恐れず、そして気に入られることを心配しない。言うのは容易いが…」と締めくくっています。

後任者の募集締切は7月8日まで、面接は7月18日から22日の間に行われるそうです。早ければ夏のヴァカンス前までに新任者が発表されるのでしょうか。
by berceau-du-cinema | 2011-06-21 23:27 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

豪華キャストで描くフランス革命の3日間

このニュース、もうお伝えしていたと思っていましたが、すっかり忘れていたようです…

ブノワ・ジャコ監督がマリー・アントワネットの朗読係の目を通してフランス革命の起きた3日間を描いたシャンタル・トマの小説「王妃に別れを告げて」(白水社)を映画化、その撮影がヴェルサイユ宮殿で5月23日からスタートしました。こちらの画像はフランスの原作"Les Adieux à la reine"。
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朗読係シドニーはレア・セイドゥ、マリー・アントワネット役にはダイアン・クルーガーが演じます。当初はエヴァ・グリーンが王妃役だったそうですが、マリー・アントワネットがオーストリア人だったことを考えると、ドイツ人のダイアン・クルーガーの方が妥当な気が。金髪だし。その他の配役は、ポリニャック夫人をヴィルジニー・ルドワイヤン、マリー・アントワネットの世話係をノエミ・ルヴォウスキーが演じています。そしてびっくりなのが映画監督のグザヴィエ・ボーヴォワがルイ16世役!ちょっと年の差がありすぎるのでは?しかしこちらは最初はジェラール・ドパルデューだったそうで、更に年齢差があった訳ですね。

製作費は650万ユーロ、撮影は7月11日まで繰り広げられますが、公開日はまだ未定ですが、来年のカンヌの閉幕上映でお披露目、と勝手に予想してみましょう。TV週刊誌テレラマで撮影現場の写真が!と喜んだのですが、写っているのは男性陣だけ…残念。真ん中がグザヴィエ・ボーヴォワ。見た感じはしっかりルイ16世かも。
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by berceau-du-cinema | 2011-06-21 06:16 | CINEMA/PROJET | Comments(0)

モニカとヴァンサンが舞台初共演…

ヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチが舞台で初共演、しかも演目はエットーレ・スコラ監督の「特別な1日」を戯曲化したものです!

物語の内容は既に有名なのでここでは語りませんが、普段から演技力に疑問を持っているモニカ・ベルッチ(だからフィリップ・ガレル監督の新作もとっても不安…)がソフィア・ローレンが演じた下町感覚を出せるかよりも、この舞台ではヴァンサン・カッセルがマルチェロ・マストロヤンニが演じたあの繊細なガブリエーレ役を演じることに一抹の不安が…でも怖いもの見たさで見てみたい(笑)。二人はブラジルでム・シャピロン監督の新作を撮り終えているはずです。

上演は2012年1月にパリ8区にあるマリニー劇場で。映画版のフランスのポスターは有名な屋上のシーンから。
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by berceau-du-cinema | 2011-06-20 23:56 | THEATRE | Comments(0)