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ヴァレリア・ブルーニ・テデスキがルイ・ガレルと新作の撮影をスタート!

『ラクダと針の穴』(2003年)『女優』(2006年)既に2本の監督作品を発表している女優のヴァレリア・ブルーニ=テデスキが2月27日から新作" Un château en Italie"の撮影に入っています。

全2作同様にノエミ・ルボフスキーとアニエス・ドゥ・サシーと共同執筆されている脚本は、夢の中に出てきた男性との出会いを描いた描いた物語ですが、病気の兄やイタリアの大実業家といったブルジョワ家庭に生まれた運命といったように、やはり自身の物語がベースになっています。

出演は本人自身、実生活でもパートナーであるルイ・ガレル、グザヴィエ・ボーヴォワ、イタリアの俳優フィリッポ・ティーミ(『愛の勝利を ムッソリーニを愛した女』)、カウリスマキ作品で知られるアンドレ・ウィルム(『ル・アーヴルの靴みがき』)らに加え、実の母親であるマリサ・ボリーニも全2作に引き続き出演しています。

撮影は3月10日に一旦終了し、春の終わりから初夏に向けて更に6週間行われます。早く場面写真が見たいですね。こちらは『女優』でのヴァレリアとルイ・ガレル…数年前にカンヌ映画祭の赤絨毯からルイ・ガレルがラブコールを送っていましたし、一度、パリのシネマテークで、彼の友達たちと一緒に映画を見に来た所を目撃したことも。年の差も何のその、本当に仲のいいカップルですね。
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by berceau-du-cinema | 2012-04-29 22:54 | Comments(0)

CANNES 2012 / カンヌ・クラシック部門 発表!

2004年にスタートしたカンヌ・クラシック部門は世界中で修復された名作や映画人に関するドキュメンタリーを上映する部門です。先日亡くなったクロード・ミレール監督は、閉幕上映される新作と共にドキュメンタリーがオマージュ上映されます。

旧作の修復


『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』セルジオ・レオーネ監督
マーティン・スコセッシ監督のイニシアティヴにより修復された作品。1984年にレオーネ監督自身が編集したヴァージョンに基づき、25分が追加。


『テス』ロマン・ポランスキー監督

『ジョーズ』スティーヴン・スピルバーグ監督

『リング』アルフレッド・ヒッチコック監督

修復に3年をかけた無声映画。上映はStephen Horneによるシネ・コンサートに。



『アラビアのロレンス』デヴィッド・リーン監督


『楢山節孝』木下惠介監督
木下惠介監督生誕100周年を記念した修復上映。フランスでは再公開が決定しています。

"A Great Day in Harlem" Jean Bach監督 + "An All Colored Vaudeville Show" "Jammin The Blues"
シネマテーク・ド・ラ・ダンスの30周年記念上映。

『イタリア旅行』/ロベルト・ロッセリーニ監督


"Lewat Djam Malam (After The Curfew)"ウスマル・イスマイル監督

"Kalpana"ウダイ・シャンカール監督
2007年にマーティン・スコセッシ他の監督によって創設されたWorld Cinema Foundationがイニシアティヴ。

『暴走機関車』アンドレイ・コンチャロフスキー監督

『5時から7時までのクレオ』アニエス・ヴァルダ監督
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"Les Barbouzes" ジョルジュ・ロートネル監督
同監督へのオマージュ上映。
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ドキュメンタリー



ウディ・アレン

"Woody Allen: A Documentary" Robert Weide監督


ジェリー・ルイス

"Method to the Madness of Jerry Lewis" Gregg Barson監督

ジョン・ブアマン

"Me And My Dad" Katrine Boorman監督



クロード・ミレール

"Claude M le cinéma"/エマニュエル・バロー監督
by berceau-du-cinema | 2012-04-26 08:25 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

CANNES 2012 / 監督週間部門 発表!

カンヌ映画祭のサイド・バー部門、監督週間部門で上映される作品が発表になりました。
5月革命を受けてスタートしたこの部門は、カンヌ映画祭では唯一、作品が競い合うコンペ制度を導入していません(現在は様々な賞は設けてありますが。)フランス映画が多く選出されましたが、コメディから可愛らしいアニメーションまでバラエティ豊か。この多様性は全体を通しても見受けられ、新しいディレクターと彼の元に集まった若手のセレクション・メンバーの意気込みが感じられます。また昨年夏に亡くなったラウル・ルイス監督の遺作は特別上映されます。そして毎年世界の映画監督を一人選んで授与される『黄金の馬車賞』は、トルコのヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督に決定しました。

*開幕上映
The We and the I/ミシェル・ゴンドリー監督(アメリカ)
*長編作品
3/Pablo Stoll Ward監督(ウルグアイ/ドイツ/アルゼンチン)
Adieu Berthe – l’enterrement de mémé (Granny’s Funeral)/ブリュノ・ポダリデス監督(フランス)
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Alyah/Elie Wajeman監督(フランス) *初長編作品
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Dae gi eui wang (The King of Pigs)/Yeun Sang-Ho監督(韓国)*初長編作品
Dangerous Liaisons/ホ・ジノ監督(中国)
El Taaib (Le Repenti) /メルザック・アルアーシュ監督(アルジェリア)
Ernest et Célestine/Stéphane Aubier, Vincent Patar, Benjamin Renner 監督(フランス/ベルギー/リュクサンブルグ)
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Fogo/Yulene Olaizola監督(メキシコ/カナダ)
Gangs of Wasseypur/by Anurag Kashyap監督(インド)
Infancia clandestina (Clandestine Childhood)/Benjamin Ávila監督(アルゼンチン/スペイン/ブラジル)
La Sirga/William Vega監督(コロンビア/フランス/メキシコ)*初長編作品
No/Pablo Larraín監督(チリ/アメリカ)
Opération Libertad/Nicolas Wadimoff監督(スイス/フランス)
Rengaine (Hold Back)/Rachid Djaïdani監督(フランス)*初長編作品
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Room 237/Rodney Ascher監督(アメリカ)*初長編作品
Sueño y silence (The Dream and The Silence)/Jaime Rosales監督(スペイン/フランス)
Yek Khanévadéh-e Mohtaram (A Respectable Family)/Massoud Bakhshi監督(イラン)*初長編作品

*閉幕上映
Camille redouble (Camille Rewinds)/ノエミ・ルヴォフスキー監督(フランス)
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*特別上映
La Noche de enfrente (La Nuit d’en face)/ラオル・ルイス監督(フランス/チリ)
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Sightseers (Touristes !) /Ben Wheatley監督(イギリス)

*短編作品
プログラム1
Avec Jeff, à moto (With Jeff) /Marie-Eve Juste監督(カナダ)
Rodri/Franco Lolli監督(フランス)
Königsberg/Philipp Mayrhofer監督(フランス)
Porcos Raivosos (Enraged Pigs)/Leonardo Sette & Isabel Penoni監督(ブラジル)
Os vivos tambem choram (Les Vivants pleurent aussi) Basil da Cunha監督(スイス/ポルトガル)
プログラム2
Portret Z Pamieci (Drawn from Memory)/Marcin Bortkiewicz監督(ポーランド)
The Curse/Fyzal Boulifa監督(イギリス/モロッコ)
Tram/Michaela Pavlátová監督(フランス/チェコ)
Os mortos-vivos (The Living Dead) Anita Rocha da Silveira監督(ブラジル)
Wrong Cops/Quentin Dupieux監督(フランス)
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by berceau-du-cinema | 2012-04-24 19:23 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

CANNES 2012 / 批評家週間部門 発表!

長編1作目または2作目の作品を対象にした批評家週間は、昨年からディレクターがカイエ・ドゥ・シネマ誌の元編集長シャルル・テッソンに変更し、そのセレクションが高い評価を呼びました。今年は長編コンペティションの全作品が初長編作品で、カメラ・ドールの対象に!フランス映画からは長編コンペティションにルイ=ド・ドゥ・ランクザン、特別上映にサンドリーヌ・ボネール、と2人の俳優の作品が選ばれました。またコンペティションの審査委員長はベルトラン・ボネロ、短編&中編はホアン・ペドロ・ロドリゲス(大好き!)が務める他、新設されたヤング賞はセリーヌ・シアマがプレジデント役に。

*開幕上映
Broken/Rufus Norris監督(イギリス) *初長編作品
*閉幕上映:後日発表
*特別上映
Augustine/Alice Winocour監督(フランス) *初長編作品
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J’enrage de son absence/サンドリーヌ・ボネール監督(フランス/リュクセンブルグ/ベルギー)
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*長編コンペティション

Aquí y allá/Antonio Méndez Esparza監督(スペイン/アメリカ/メキシコ) *初長編作品
Au galop (In a Rush)/ルイ=ド・ドゥ・ランクザン監督 (フランス) *初長編作品
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Les Voisins de Dieu/Meni Yaesh監督(イスラエル/フランス) *初長編作品
Hors les murs (Beyond the Walls) /ダヴィッド・ランベール監督(ベルギー/カナダ/フランス) *初長編作品
Peddlers/Vasan Bala監督(インド) *初長編作品
Los Salvajes/Alejandro Fadel監督(アルゼンチン) *初長編作品
Sofia’s Last Ambulance/Ilian Metev監督(ドイツ/ブルガリア/クロアチア) *初長編作品

*短編&中編コンペティション

La Biffe/Jean-Baptiste Saurel監督(フランス)
Ce nest pas un film de cow-boys/Benjamin Parent監督(フランス)
Circle Line/Shin Suwon監督(韓国)
O duplo/Juliana Rojas監督(ブラジル)
Family Dinner/Stefan Constantinescu監督(スウェーデン)
Fleuve rouge, Song Hong/ Stéphanie Lansaque & François Leroy監督(フランス)
Hazara/Shay Levi監督(イスラエル)
Horizon/Paul Negoescu監督(ルーマニア)
Un dimanche matin/Damien Manivel監督(フランス)
Yeguas y cotorras/Natalia Garagiola監督(アルゼンチン)
by berceau-du-cinema | 2012-04-23 23:50 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

CANNES 2012 / 公式コンペ&招待作品&ある視点 発表!

5月19日から27日まで開催される第65回カンヌ映画祭の出品作品が発表されました。
今年は1779本の作品の応募がありました。昨年は初監督作品が多かったのですが、今年は公式コンペ部門はなし、ある視点部門も4本のみにとどまりました。フランス映画はオリヴィエ・アサヤス監督の"Après Mai"、グザヴィエ・ジャノリ監督の”Super Star”、フランソワ・オゾン監督の"Dans la maison"なども下馬評に上がっていました。審査委員長は公式コンペ部門はナンニ・モレッティ、ある視点部門はティム・ロスが務めます。そして作品が招待上映されるフィリップ・カウフマン監督はまた開幕式/閉幕式の司会には、『アーティスト』の成功で今、一番話題のベレニス・ベジョに決定しました。

実は今、出張中なので、本日はリストと一部のフランス映画の写真だけで報告を…また、追々、情報をアップします!

*公式コンペ部門

Moonrise Kingdom/ウェス・アンダーソン監督(アメリカ)*開幕上映
De rouille et d'os/ジャック・オディアール監督(フランス/ベルギー)
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Holy Motors/レオス・カラックス監督(フランス/ドイツ)
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Cosmopolis/デヴィッド・クローネンバーグ監督(フランス / カナダ / ポルトガル / イタリア)
The Paperboy/リー・ダニエルズ監督(アメリカ)
Killing Them Softly/アンドリュー・ドミニク監督(アメリカ)
Reality/マッテオ・ガローネ監督(イタリア/フランス)
Amour/ミヒャエル・ハネケ監督(フランス / オーストリア / ドイツ)
Lawless/ジョン・ヒルコート監督(アメリカ)
In Another Country/ホン・サンス監督(韓国)
Taste Of Money/イム・サンス監督(韓国)
Like Someone In Love/アッバス・キアロスタミ監督(フランス/日本)
The Angels' Share/ケン・ローチ監督(イギリス / フランス/ベルギー/イタリア)
Im Nebels(In the Fog)/Sergei Loznitsa監督(ドイツ / オランダ / ロシア)
Beyond the Hills/クリスチャン・ムンギウ監督(ルーマニア/フランス)
After The Battle/Yousry Nasrallah監督(エジプト/フランス)
Mud/ジェフ・ニコルズ監督(アメリカ)
Vous n'avez encore rien vu/アラン・レネ監督(フランス/ドイツ)
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Post Tenebras Lux/カルロス・レイダガス監督(メキシコ / フランス / オランダ)
On The Road/ウォルター・サレス監督(フランス / イギリス / アメリカ/ブラジル)
Paradies: Liebe/Ulrich Seidl監督(オーストリア/オランダ/ロシア)
Jagten(The Hunt)/トマス・ヴィンターベア監督(デンマーク)

*閉幕上映

Thérèse Desqueyroux/クロード・ミレール監督(フランス)
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*アウト・オブ・コンペ

Io E Te(Me and You)/ベルナルド・ベルトルッチ監督
マダガスカル3/エリック・ダーネル&トム・マクグラス監督
Hemingway & Gellhorn/フィリップ・カウフマン監督

*ミッドナイト上映
Dario Argento's Dracula/ダリオ・アルジェント監督
愛と誠/三池崇史監督

*特別上映

Der Müll im Garten Eden(Garbage in the Garden of Eden)/ファティ・アキン監督
Roman Polanski : A Film Memoir/ロラン・ブーズロー監督
The Central Park Five/Ken Burns, Sarah Burns&David McMahon監督
Les Invisbles/セバスチャン・リフシッツ監督
Journal de France/クロディーヌ・ヌガレ&レイモン・ドゥパルドン監督
A Musica Segundo Tom Jobim/ネルソン・ペレイラ・ドス・サントス監督
Villegas/Gonzalo Tobal監督 *初監督作品
Mekong Hotel/アピチャッポン・ウィーラセタクン監督

*第65回記念上映
Une journée particulière/ジル・ジャコブ&サミュエル・フォール監督

*ある視点部門

Miss Lovely/Ashim Ahluwalia監督(インド) *初長編作品
La Playa/Juan Andres Arango監督(コロンビア) *初長編作品
Les Chevaus de Dieu/Nabil Ayouch監督(フランス/モロッコ/ベルギー)
Trois mondes/カトリーヌ・コルシニ監督(フランス)
Antiviral/ブランドン・クローネンバーグ監督(カナダ)*初長編作品
7 días en La Habana(7 Days In Havana)/ベニチオ・デル・トロ、 ローラン・カンテ、ギャスパー・ノエ、フリオ・メデム、エリア・スレイマン、ファン・カルロス・タビオ、 パブロ・トラペロ監督(スペイン/フランス)
Le Grand Soir/ブノワ・デルピン&ギュスターヴ・ケルヴェン監督(フランス/ベルギー)
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Laurence Anyways/グザヴィエ・ドラン監督(カナダ/フランス)
Despues dee Lucia/Michel Franco監督(メキシコ)
Aimer à Perdre la raison/ジョアキム・ラフォス監督
Student/ダルジャン・オミルバエフ監督(カザフスタン)
La Pirogue/Moussa Toure監督(フランス/セネガル)
Elefante Blanco(White Elephant)/パブロ・トラペロ監督(アルゼンチン/スペイン/フランス)
Confession d'un enfant du siècle/シルヴィー・ヴェレイド監督(フランス/ドイツ/イギリス)
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11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち/若松孝二監督(日本)
Mystery/ロウ・イエ監督(中国/フランス)
Beasts of the Southern Wild/Benh Zeitlin監督(アメリカ)*初長編作品
by berceau-du-cinema | 2012-04-19 20:57 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

クロード・ミレール監督 逝去

映画監督のクロード・ミレールが4月4日水曜日の夜、ガンとの長い闘病生活の後、70才で亡くなりました。

1942年パリ生まれのクロード・ミレール監督は1962年に国立映画学校IDHECに入学。ローベル・ブレッソン監督の『バルタザールどこへ行く』やジャック・ドゥミ監督の『ロシュホールの恋人たち』、ジャン=リュック・ゴダール監督の『ウィークエンド』の助監督をし、1968年から75年まで、フランソワ・トリュフォー監督の作品8本の製作主任を務めました。
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1976年の『いちばんうまい歩き方』で監督としての長編デビュー。次作の"Dites-lui que je l'aime"の興行的な失敗で、しばらくCM業界で働くことを余儀なくされましたが、1980年の『レイプ殺人事件』が成功し、その後、『死の逃避行』(1983年)、『なまいきシャルロット』(1985年)、トリュフォーの遺稿を映画化した『小さな泥棒』(1988年)などを発表しました。
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その後の『伴奏者』(1992年)『オディールの夏』(1994年)『リリィ』(2003年)、そして『秘密』(2007年)など、女優の魅力を引き出すことが有名でしたが、処女作の『いちばんうまい歩き方』、カンヌ映画祭で審査委員賞を受賞した『ニコラ』(1998年)、そして生みの親を探す少年の姿を描いた"Je suis heureux que ma mère soit vivante"などの秀作も忘れることはできません。
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昨年夏には病を押しながら、オドレイ・トウツ主演の"Thérèse D."を撮影。フランソワ・モーリアック原作で、1920年代を舞台に不幸な結婚をしたブルジョワ階級の女性の葛藤を描いた物語。フランスでは11月21日公開予定です。

また監督業の傍ら、ヨーロッパのアート系映画館を援助するEuropa Cinemas、フランス映画監督協会、国立映画学校フェミスなどの会長を務めるなど、映画界のために多くの尽力を惜しみませんでした、

「悲しみの日、クロード・ミレールが亡くなった」とツイートしたカンヌ映画祭を皮切りに、フランスの映画関係者や政治家も追悼のコメントを発表しました。

ベルナデット・ラフォン(女優)
「クロード・ミレールには素晴らしい昔の想い出があります。(…)とても陽気で、誰にも好意的で、太陽のようでした。」

サンドリーヌ・キベルラン(女優)
「女優たちをとても愛しており(…)とても印象深い出会いでした。」

ジル・ルルーシュ("Thérèse D." 主演俳優)
「とても悲しいですが、クロードの強烈な想い出を持っています。"Thérèse D." (の撮影)では、特に彼の情熱と覇気を覚えています。撮影中も病気でしたが、舵を手放そうとはしませんでした。病と闘う彼の姿はとても印象的でした。(…)彼がどんな人物だったかを表しています。そして彼の作品も同様でした。とても現代的で感受性の強い(…)重要な作品ばかりで、誠実で、妥協を許さず、映画への深いの愛といったクロード自身の長所を持っています。」

ミシェル・ブラン(俳優)
「クロードは私のキャリア(『いちばんうまい歩き方』)で最初の本当に美しい役を与えてくれました。決して出番の長い役ではなかったのですが、とても多くの事を表現できる力強い役で、私を怖がらせ、今でも非常に心に残っている、とても強い想い出となっています。」

ニコラ・サルコジ大統領
「本物のヒューマニストであるクロード・ミレール監督は、人間の魂の紆余曲折を入念に、憂慮しながら、しかし優しく探求し、観客と批評家(からの評価)を両立させる事に成功していた」

フランソワ・フィヨン首相
「偉大なアーティストで(…)第七芸術の仲間」

フレデリック・ミッテラン文化相
「野心的で要求が高く、複雑さを持つ人間を描く芸術において長けていた」

また監督の遺族からは「素晴らしいエネルギーを持って、彼は最後の作品となる"Thérèse D."の監督することに最後の力を捧げました。」というメッセージが届けられています。心からのご冥福をお祈り申し上げます。
by berceau-du-cinema | 2012-04-05 09:26 | CINEMA/CELEBRITE | Comments(0)

CINEMA DU REEL 2012/2

国際ドキュメンタリー映画祭CINEMA DU REELで見たコンペ以外の作品を。

"Grabigouji, La vie de la disparition" ブリジット・コルナン監督(フランス)
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開幕上映作品。2010年に他界しルイーズ・ブルジョワのポートレイト。長年に 渡って寄り添った研究家による作品ですが、彼女の電話の声、生活空間である家、想い出の場所などを通して、芸術家の姿が浮かび上がってきます。監督の被写体に対する慎み深い距離感が敬意を表していて、にも感動。

70年代イタリアの社会派ドキュメンタリーを集めた" Riprendiamoci la vita"からは、マルコ・ベロッキオも参加した"Matti de Slegare"(1975)を。社会的差別に喘ぐ精神疾患者とその家族ら周辺の人たちの声を伝える作品で、とても見応えのある1本でした。そして闘争映画特集"Combattants"からは"Douglas Bravo, la guerre de guerilla au Venezuela"(1970年)を観賞。森の中で武装するダグラス・ブラヴォへのインタビューを中心に当時のカラカスの映像や離脱した活動家たちの声を追う力強い作品でした。同特集の一つ、クラリス・アン監督の短編3本を集めた"Notre corps est une arme"の上映は、今回の映画祭で参加した中で最も白熱した討論がなされました。看護婦、SMの女王など人間の肉体と行動をテーマにしてきた彼女の作品は10年以上追い続けているのですが、よりラジカルになっていっている感が。今回のプログラムの"notre"と"corps"というのも多重的な意味があり、特にトルコの刑務所でハンガーストライキをした結果、肉体的および精神的後遺症を持ってしまった女性たちの姿はそれを如実に表現していました。この2部門は他にも見たい作品がたくさんあったのですが、時間が取れずに非常に残念…

ダイレクト・シネマの始祖の一人であるマリオ・ラスポリの特集上映では残念ながら1プログラムしか参加できず。しかし代表作である"Les Inconnus de la terre"(1961)と"Regard sur la folie"+ "La Fête prisonnière"(1962)という現代的ドキュメンタリーのパイオニア的な作品を見れたことに大満足。これらの作品が主題としている農民の生活や精神病院の姿は、後のドパルドン、フィリベール作品に連なって行きます。"Les Inconnus"…はジャン・ルーシュ監督の『ある夏の記録』のカメラマン2人によって撮影。これらの作品が発表された当時、ロラン・バルト やエドガール・モランから賛辞を受けたそうです。
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今年の2月に他界したヤン・ル・マッソン監督のオマージュ上映にはピエール・ロム、ブリュノ・ムエル、そしてルネ・ヴォーティエという素晴らしい映画人が集まった感動的な時間でした。『鹿島パラダイス』で知られる同監督ですが、アルジェリア戦争を始めとして、労働闘争、女性解放運動などあらゆる社会問題に立ち向かった先達の一人であるヤン・ル・マッソン監督は、今回は初めて知ったのですが、船乗りのドキュメンタリーを撮影しているうちに、自身も船乗りになってしまったそうです。

イギリスのドキュメンタリー監督ディック・フォンテーヌの特集上映。黒人解放運動に関する上映の3本の中で、テーマとして一番興味を引いたのは"I Heard It Through The Grapevine"(1980)。60~70年代の運動の映像は今までにも見ることはあったのですが、80年代から再考するものは初めて。今なお続く人種差別と失望が伝わってくるのだが、特に作品の最後に、思わず息を飲んでしまうある"出来事"が。この作品の語り部である作家のジェイムズ・ボールドウィンが講演を始めようとした瞬間、即刻中止を求める姿の見えない声が会場の中に流れるのですが、それを聞いたボールドウィンの言葉が心を揺さぶります。人種差別の現実と、それに向かって闘い続ける意志がこの僅か数分のシーンに集約されていました。この映像はずっと忘れることができないでしょう。
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同じくディック・フォンテーヌ監督によるジャズ・ドキュメンタリー2本は偉大なミュージシャンの若手たちへの伝承がテーマに。アート・ブレーキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの長編に出て来るウィントン・マル サリスはまだ子供のよう!彼が公園で孫と一緒に"Dat Dere"を演奏するお宝映像も!

そして最後はホセ・ルイス・ゲリン監督の"Recuerdos de una mañana"。ヴァイオリンを弾く姿を目にしていた自宅の前の建物に住む同年代の男性が亡くなったことをきっかけに、『若きウェルテルの悩み』やプルーストのスペイン語訳をしたという男性その男性の周りにいた人々、隣人たち、色々な窓から聞こえて来る様々な音楽の音色、そして窓を通した街の姿を映しながら、孤独と人との繋がりについて思いを巡らせて行きます。ゲリン監督は討論会で同じくバルセロナを舞台にした"En construcción"との比較に言及されていたので、また見たくなってしまいました。
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by berceau-du-cinema | 2012-04-03 06:58 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

CINEMA DU REEL 2012/1

3月25日から開催されていた国際ドキュメンタリー映画祭CINEMA DU REELに参加をしました。観賞した作品は長編作品の公式コンペを中心に、初監督作品コンペ、短編作品の公式コンペも。またサイドバー部門でも何本か気になった作品の上映へも。

*公式コンペ

ベルリンなど他の映画祭に出品された作品が多く、国際映画祭なのにヨーロッパ・プレミアでもないことに少し驚きましたが、観客の立場としては、世界で既に評価を受けた作品が見れる、という利点もあります。7本中、抜きん出ていたのはベン・リヴァース監督の"Two Years at Sea"と…

"Bestiaire" ドゥニ・コテ監督(カナダ)
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日仏学院で上映された『カーリング』で日本にも上陸したドゥニ・コテ監督は、世界的な注目が高まりつつある監督。初のドキュメンタリー作品となる今作もサンダンス映画祭とベルリン映画祭フォーラム部門に出品されています。動物園の動物/そこで働く人を映しながらも、それを見る側の受け止め方に問いを投げかける作品。そこには一種の挑発/操作をしようとする確信犯的な部分もあるのですが、それは「見る」という行為自体すら考えさせるもの。ドゥニ・コテ監督は批評家出身だけに質疑応答はとても興味深いものでした。彼には独特のユーモアがあり、この作品ではそれが映像に、音に表れています。今、一番目の離せない監督の一人では?

そして次の2作も好感のもてる作品でした。

"Orquestra Geração" Filipa Reis & João Miller Guerra監督(ポルトガル)
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恵まれない環境の子供たちにクラシック音楽の教育の場を与える活動を追った作品。ベネズエラで始まったこの活動はポ ルトガルでも導入され、現在では15校で700人の子供が参加しており、その後、国立音楽学校に進んだ子供たちもいるそうです。この作品の素晴らしさは子供たちの顔/感情が主役であること。音楽だけではなく、体や言葉を使って自分を表現し、人と触れ合うことも体験して行きます。思春期の子供たちのとても感動的な成長過程の作品と言えるでしょう。

"Lecciones para una guerra" Juan Manuel Sepúlveda監督(メキシコ)
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グアテマラ軍から虐殺を受け、今なお奥深い山中での避難生活を余儀なくされているマヤ系民族の日々を追った作品。穏やかな顔をした彼らはとても穏やかな顔をしているのですが、実は今なお悲しみと恐怖に包まれてた生活を余儀なくされています。この民族の姿と彼らの住む山から見える世界は人種差別という歴史で外の世界と繋がっている反面、実は世界から隔離され、取り残されてもいます。虐殺という人権侵害の過去と現在、そして未来までを考えさせられる作品でした。

公式コンペでグランプリを取ったのは、フランスの映像作家ニコラ・レイの"Autrement, la Molussie "。公式コンペの中で最も実験的な作品でした。1930年代に書かれたギュンター・アンデルスの反ファシスト小説から9つの抜粋をし、架空の国la Molussieを想定した映像にかぶせ、ランダムに繋げた作品で、16mmで撮影、手作業で編集、処理されていますが、監督が所属している実験映画のアソシエーションL'Abominableのラボが作業直前に強制退去に遭い、新しい作業場所を見つける のが大変だったそう。ただ気になったのはその繋ぎ方。作品の持つポエジーな部分が、繋ぎ目で中断されてしまい、作品に入り込むことすらシャットアウトしてしまっていたような…
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*初長編部門

山形ドキュメンタリー映画祭に出品された奥谷洋一郎監督『ソレイユのこどもたち』でスタート。被写体は彼が「カメラマン」と呼ぶ人物の前でありのままの姿をさらけ出し、撮る側も見ている側もその声が誰に向けられたものか分らないまま見つめ 続けることになる。ドキュメンタリーを撮る時、被写体とどう向き合うか、どの立場を取るかという、ある種倫理的とも言える問いかけを感じました。

"Espoir-Voyage" Michel K. Zongo監督(ブキナファソ/フランス)
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コート・ジヴォワールに出稼ぎに行き、15年以上音信不通のまま亡くなった長兄の痕跡を追うロード・ムービー。個人の親密な物語をスタート地点に、旅の途中で出会う人や目にするものから、この2カ国間の関係、歴史、そして世界的な移民の問題、政治的緊張の縮図などが少しずつ浮かび上がって来ます。ほとんど覚えていない兄(1994年に死亡)が働いていたという土地を見つめて彼の旅は幕を閉じるのですが、最後の質疑応答で始めて知ったのは、ブキナファソでは死者の存在を垂直上(天と地獄)ではなく、水平線上(地上)にいる、と考えているとのこと。作品のスタイルはとてもシンプルだけど、それだけに真摯さが感動を呼ぶ作品でした。

"Habiter/Construire" Clémence Ancelin監督(フランス)
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チャドの砂漠にフランスの会社が建設中の道路とそこに働く人たち、そして周辺で生活を続ける人たちの姿が淡々と映し出されていくのですが、そこにある様々なギャップを通して見る側が考える余地を置かせる秀逸な作品でした。監督は30才のとても可愛らしいフランス人女性。パートナーが同地に派遣された技師であるパートナーの元を訪れながら撮影を敢行したそうです。

"Five Broken Cameras" Emad Burnat & Guy Davidi監督(フランス、イスラエル&パレスチナ)
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これはある意味、ダイナマイト級の作品でした。パレスチナ自治区であるヨルダン川西岸地区ユダヤ人の入植とアパルトヘイト・ウォールの建設に反対する村の人たちを、やはり同じ村にすむ男性Emad Burnatが4男の誕生とともにカメラを握り、撮影を続けていきます。カメラを手にすることにより普通の男性が「ジャーナリスト」となり、時にはイスラエル軍側の方まで立ち入りながら、カメラを回し続けます。そこにはニュースでは見えない、毎日の生活に入り込んだ人権への闘いが映し出されています。根底にあるのは生まれ育った土地、そして家族や仲間への愛という、とても普遍的な姿。大切な友人の死をきっかけに、躊躇いながらも運動の協力者であるユダヤ人監督とともに撮り貯められたテープを一つの作品に仕上げているのですが、技術を越えた、とても人間らしい作品でした。

*短編コンペ

"Four Month After" 河村勇樹監督(フランス&日本)
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既に同映画祭で前作の短編"Grandmother"がグランプリを受賞しているパリ在住の河村監督。震災4ヶ月後の東北地方を訪れ、その姿を見つめた作品だが、彼のドキュメンタリー作品の焦点はその"主観性"。今作ではそれを通して世界を映し出すという点 で監督としての更なる前進を始めているのでは。既に完成している次作の長編にも期待が高まります!

こちらが受賞結果です:http://www.cinemadureel.org/en/news
by berceau-du-cinema | 2012-04-02 09:16 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)