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TORONTO 2012:フランス映画 2

9月6日から開催されるトロント映画祭で上映されるフランス製作の映画のリスト第2弾です。

*スペシャル・プレゼンテーション

"Do Not Disturb"(フランス/92分)
監督:イヴァン・アタル
出演:イヴァン・アタル、フランソワ・クリュゼ、レティシア・カスタ、シャルロット・ゲンズブール、アーシア・アルジェント
シノプシス:ある晩、ベンの家に友人ジェフが突然現れる。旧友との久しぶりの再会を祝い、落ち着いた生活を送るベンに気晴らしをさせるために、ジェフは彼をあるパーティに連れ出す。そこでアマチュアによるポルノ映画祭の話を聞いた2人は、その晩、お酒の勢いも手伝って自作自演で作品を作ることに。自分たちはゲイでもなく、作品はポルノでもない芸術だと言い張るのだが…
*俳優イヴァン・アタルの3本目にあたる長編監督作は製作会社からの依頼によるもの。2009年に製作されたUSインディーズ映画"Humpday"のフレンチ・リメイク。"Humpday"は女性監督のLynn Sheltonが脚本も担当しましたが、今回は監督も脚本も男性なので、描き方が変わっているのかに注目したいところ。そしてシャルロット・ゲンズブールとアーシア・アルジェントがレズビアン役に挑戦!フランスでは10月3日に公開。
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"Le Magasin des suicides"(フランス/80分)
監督:パトリス・ルコント
シノプシス:誰もが落ち込みを暗い人生を送っているある街で、最も繁盛しているのは自殺用品を売る店。しかし店を経営するトゥヴァッシュ家に生まれた末っ子アランは生きる喜びに満ちていた。
*パトリス・ルコント監督による初めてのアニメーション作品は4年の年月をかけ、製作費は1200万ユーロ!フランスやモントリオールから。原作は2007年に発表されたジャン・トゥーレの小説ですが、結末が小説と映画版とは違うそうです。製作は2Dでしたが、上映は3Dす。今年のアヌシー国際アニメーション映画祭のオープニングを飾りました。フランス公開9月26日。
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*コンテンポラリー・ワールド・シネマ

"Pierre de patience"(フランス/98分)
監督:アティーク ラヒーミー
出演:ゴルシフテ・ファラハニ、Hamidreza Javdan、Hassina Burgan
シノプシス:アフガニスタンを想起させる戦禍の下にある国。ある男が首を撃たれ、体を動かす事ができなくなってしまう。彼に寄り添う妻は、感情を抑えることができずに彼に語り続ける。男が聞き、理解しているかどうかも分らないまま…
*日本でも著作が出版されているアフガニスタン人の作家アティーク ラヒーミー。2000年に出版した『土と灰』に引き続き、初めてフランス語で執筆し、2008年のゴンクール賞を受賞した『悲しみを聴く石』"Syngué Sabour. Pierre de patience"も自ら映画化しました。この作品は既に多くの国での配給が決定しているようですが、日本はどうでしょうか?フランスの公開は来年2月20日。
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*ディスカヴァリー

"Les Nuits avec Theodore"(フランス/67分)
監督:セバスティアン・ベベデール
出演:アガット・ボニツェール、ピオ・マルマイ
シノプシス:パリのあるアパルトマンで行なわれたパーティでアンナに出会ったテオドール。その後、深い眠りに落ちているパリの街を彷徨していた2人はビュット・ショーモン公園に忍び込む。それから2人は毎晩、この公園で会い続ける。2人の間に別れが訪れるまで…
*"Je suis une ville endormie"というタイトルで仏独のTV局アルテで放送された作品の新ヴァージョン。1975年生まれのベベデール監督はフランス国立芸術スタジオLe Fresnoy出身。映像作品の他、ラジオドラマのスタイルでの作品も発表しています。
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by berceau-du-cinema | 2012-08-31 19:12 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

TORONTO 2012:フランス映画 1

9月6日から開催されるトロント映画祭で上映されるフランス製作の映画のリストです。北米最大、オスカーの賞レースの幕開けの役割も果たしている同映画祭は、三大映画祭などで上映された話題作を北米プレミアとして一挙に上映するため、世界中のバイヤーが集まるショーケース的な存在でもあります。スターの出演する商業的な作品からドキュメンタリーや実験的な作品まで、300本以上の作品が上映、コンペ方式はとっておらず、観客が選ぶピープルズ・チョイス・アウォードが最高賞になります。このリストではカンヌやヴェネチアに出品された作品は入れていませんが、フランソワ・オゾン監督、コスタ・ガヴラス監督の作品はこの映画祭でワールド・プレミアされた後のサン・セバスチャン映画祭がヨーロッパ・プレミアとなります。
カンヌなど他の映画祭で上映された作品は割愛しますが、リストはこちらから。

*スペシャル・プレゼンテーション

”Quelques heures de printemps”(フランス/108分)
監督:ステファヌ・ブリゼ(Stéphane Brizé)
出演:ヴァンサン・ランドン、エレーヌ・ヴァンサン、エマニュエル・セニエ、オリヴィエ・ペリエ
シノプシス::48歳のアランは母親と一緒に暮らすために実家に戻ることを余儀なくなれる。この強制的な同居は彼らの過去の関係にあった暴力性を蘇らせる。しかし母親は重病にかかっていた。この人生の最後の数ヶ月の間に、お互いが歩み寄ることができるのだろうか?
*『愛されるために、ここにいる』のステファヌ・ブリゼ監督の最新作。2004年にTVで見た不治の病に罹った男性のドキュメンタリーに衝撃を受け、フィクション作品として映画化。フランス公開は9月19日。
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“L’Attentat”(フランス/102分)
監督:ジアド・ドゥエイリ
出演:アリ・スリマン、レイモンド・アムセレム、 ウーリ・ガヴリエル、Evgeniaé Dodina、Dvir Benedek、Davit Gavish
出演:イスラエル国籍のアラブ人である医師のアミンはテル・アビブ社会に完全に溶け込んでいる。愛する女性と結婚し、有能な外科医として知られ、ユダヤ人の友人も多い。しかしレストランで19人の死者を出した自爆テロが起き、イスラエル警察から彼の妻が犯人だと知らされる。最初は信じなかったアミンだが、少しずつ疑いの念がわき起こるのを抑えられない。そして妻からの遺書を受け取り、それが本当であったと知り、ショックを受ける。アミンは誰が妻を勧誘したのか真実を知るために、自分が「招かれざる人物」であることも考えずにパレスチナ自治区に向かう。
*アメリカで映画を学び、タランティーノ作品にスタッフとして参加した経験を持つレバノン人のジアド・ドゥエイリ監督の8年振り、3本目の長編作品。アルジェリア人の作家ヤスミナ・カドラのベストセラー小説の映画化です。原作はフランス語ですが、映画はヘブライ語/アラブ語に。既に北米での配給が決まっている作品です。友人が音楽を担当しているので嬉しい!
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"Le Capital"(フランス/114分)
監督:コスタ=ガブラス
出演:ガド・エルマレ、ガブリエル・バーン、ナターシャ・レニエ、イッポリット・ジラルド、ベルナール・ル・コック、セリーヌ・サレット
物語:狡猾な銀行家であるマルクはアメリカの投資ファウンドの攻勢に対峙しながら、負債を抱えた日本の会社の買収に乗り出す。
*スリラー調の社会派作品で知られるコスタ・ガヴラスの新作は、2004年に出版されたステファン・オズモンの同名小説の映画化。主役には当初、ヴァンサン・カッセルやマチュー・カソヴィッツの名前が上がっていましたが、最終的にはコメディ作品への出演で知られているガド・エルマレに。製作費は800万ユーロでパリとロンドンなどで撮影(エリック・ゴーティエ!)されています。フランス公開は11月14日。
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"Dans La Maison"(フランス/105分) 
監督:フランソワ・オゾン
出演:ファブリス・ルキーニ、クリスティン・スコット・トーマス、エマニュエル・セニエ、ドゥニ・メノーシュ
シノプシス:16才の少年がクラスメートの家に入り込み、それを元に書き上げた作品を国語の授業で提出する。教師は才能ある生徒に出会い、教育の醍醐味を味わうが、この「侵入」はコントロールできない事態を巻き起こして行く。
*フランソワ・オゾン監督の新作では『しあわせの雨傘』に引き続き、ファブリス・ルキーニを起用。セリーヌなどを朗読する一人舞台をライフワークとしているルキーニだけに、フランス語の教師というのはピッタリでは?作品のジャンルは「スリラー」になっていますが、オゾン監督らしいシニカルな笑いが含まれているのは間違いなさそう。フランスの公開は10月10日公開。
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“Foxfire: Confessions of a Girl Gang”(フランス&カナダ/143分) 
監督:ローラン・カンテ
出演:アリ・リーバート、タマラ・ホープ
物語:1953年、ニューヨーク州の北西部の小さな街。労働者が多く住む界隈では今だ男性たちが支配をしていたが、反抗的な思春期の娘たちが女性だけの秘密結社フォックスファイアを結成する。彼女たちは仲間である証明に背中に炎のタトゥーを入れていた。貧しく、そして女性であることから侮辱されて差別を受けていた4人の娘は復讐を誓い、自分たちで決めた規則に沿って生きるという不可能と思われる夢を実現しようとするが…
*『パリ20区、僕たちのクラス』のロ―ラン・カンテ監督の新作は全編アメリカ撮影の英語劇。原作はジョイス・キャロル・オーツの同名小説。既に1996年にアンジェリーナ・ジョリ主演で映画化されています。フランス公開は2013年1月9日。
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by berceau-du-cinema | 2012-08-31 19:08 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

VENISE 2012:フランス映画/その他の部門

ヴェネチア映画祭のオリゾッティ部門、ヴェニス・ディ部門、批評家週間部門に出品される、フランスもしくはフランス語の作品です。今回のリストには入っていませんが、フランスは他国の監督の作品の共同製作が盛んに行なわれており、今回のヴェネチアでもコンペにはウルリッヒ・サイデル監督の"Paradise: Faith"、ブライアン・デ・パルマ監督の"Passion"、アウト・オブ・コンペにはアモス・ギタイ監督の""Lullaby to My Father"と""Carmel"、オリゾッティにはイェシム・ウスタオウル監督の"Araf"、ワン・ビン監督の"San Zi Mei"など、多くの作品にフランスが参与しています。

*オリゾッティ部門

"Tango libber"(ベルギー&フランス&リュクサンブルグ/90分)
監督:フレデリック・フォンテーヌ
出演:フランソワ・ダミアン、 Anne Paulicevich、セルジ・ロペス、Jan Hamenecker
シノプシス:4角関係の物語。刑務所の看守JCは味気のない毎日を送っているが、唯一の楽しみは毎週通っているタンゴ教室だ。ある夜、彼は新しく仲間になったアリスと踊るが15才になる息子がいた。翌日、彼はアリスが2人の服役者、フェルナンとドミニクの面会に来ているのを知る。彼らは共犯者だが、一人はアリスの夫、もう一人は愛人だった。JCは自分自身の欲望に従って生きているアリスに関心を持ち始める。刑務所の看守は服役者の家族と親しくなってはいけないという規則があるにも関わらず…
*日本でも1999年に『ポルノグラフィックな関係』という作品が公開されているフレデリック・フォンテーヌ監督の長編4作目。ヒロイン役のAnne Paulicevichは監督の実生活におけるパートナーだそうです。フランス公開は11月21日。
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*ヴェニス・ディ部門

”Queen of Montreuil”(フランス/87分)
監督:ソルヴェイグ・アンスパック
出演:フロランス・ロワレ・カイユ、ディッダ・ヨンスドッティル、エリック・カルーゾ、サミール・ゲスミ、アレクサンドル・スタイガー
シノプシス:バイク事故で夫を失ったばかりのアガットは映画監督としての仕事を再開するためにパリ郊外モントルイユの家に戻る。彼女は経済危機状態にある国からフランスにやってきたアイスランド人のカップルと鬱病のアシカと出会い、喪の仕事を終え、生きる勇気を取り戻していく。
*アメリカ人の父親とアイスランド人の母親の持つソルヴェイグ・アンスパック監督は、フランスの国立映画学校FEMISを卒業し、フランスとアイスランドで作品を発表し続けています。日本では2003年の『陽のあたる場所から』が劇場公開されています。フロランス・ロワレ・カイユの好演が期待できそうな今作のファンタジー溢れる場面写真。
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"Crawl"(フランス/95分)
監督:エルヴェ・ラグッツ
出演:スワン・アルロー、アンヌ・マリヴァン、ニーナ・ムーリス、ジル・コーエン
シノプシス:ブルターニュ地方の先端にある村コルヌアイユに父親と住む25才のマルタンは自由な生活を送っている。彼は移動トレーラーハウスに住むミステリアスな女性グウェンとつきあい始めるが、やがて彼女は妊娠。父親になる自覚が持てなかったマルタンだが、ある殺人の汚名を着せられてしまい…
*既に3本の短編作品を発表しているエルヴェ・ラグッツ監督の初長編作品。監督に関する詳しい情報はないのですが、ヴァンサン・ロッテフィエに代わって起用された主演のスワン・アルローは『美しい棘』などに出演、なかなか存在感のある俳優なので、これからに期待ができるのでは?
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*批評家週間部門

"Welcome Home"(ベルギー/72分)
監督:Tom Heene
出演:Manah Depauw、Kurt Vandendriessche、Nader Farman、Felipe Mafasoli
シノプシス:人生で最も大切な3つの瞬間を体験する女性リラの物語。長い旅から戻って来たばかりのリラは、40年ぶりにブリュッセルにやってきたというイラン人と出会う。その直後、恋人との激しい別れを体験した彼女は、ECで働く若手官僚たちのグループと事故に遭ってしまう。
*1969年ベルギーのヘント生まれのTom Heene監督は様々な監督の元で助監督やプロダクション・マネージャーを経験、ラース・フォン・トリアー監督の『The Five Obstructions』のブリュッセルで撮影されたパートにも参加しているそうです。今作はモントリオール世界映画祭のコンペティション部門にも選出。
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by berceau-du-cinema | 2012-08-14 20:59 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

VENISE 2012:フランス映画/アウト・オブ・コンペティション部門

続いてアウト・オブ・コンペティション部門のフランス語の映画です。

ジャンヌ・モローはアモス・ギタイ監督の"Lullaby to My Father"にも出演。ロカルノ映画祭のコンペにも出演作があり、84才の越えた今も精力的な活動を続けています。またマノエル・デ・オリヴェイラ監督は7月に体調を崩されていましたが、映画祭には元気な姿を見せてくれることを祈りつつ…

*アウト・オブ・コンペティション部門

"L'Homme qui rit"(フランス&チェコ/95分)閉幕上映
監督:ジャン=ピエール・アメリス
出演:ジェラール・ドパルデュー、マルク=アンドレ・グロンダン、クリスタ・テレ、エマニュエル・セニエ
シノプシス:サーカスの興行師のウルサスはある冬の日、嵐の中で迷っている2人の孤児を助ける。少年グウィンプレイグウィンプレイは顔に傷があり、いつも笑っているように見える。少女デアは目が不自由だった。数年後、グウィンプレイは「笑う男」として観客を楽しませ、サーカス団のスターとなっていた。しかし名声と金に溺れた彼は、昔からの彼を愛していた2人、デアとウルサスから離れて行ってしまう。
*ヴィクトル・ユーゴーが1869年に発表した小説『笑う男』の映画化。既にドイツのパウル・レニ監督が1928年に、イタリアの1966年にセルジオ・コルブッチ監督が映画化しています。日本でも『デルフィーヌの場合』(1998年)や『ベティの小さな秘密』が公開されているアメリス監督は現代劇のイメージが強いのですが、デビュー当時やTVドラマで既に歴史ドラマも監督しています。撮影はプラハで行なわれているので、チェコとの合作となっています。フランス公開は12月26日
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"Cherchez Hortense"
監督:パスカル・ボニゼール
出演:ジャン=ピエール・バクリ、イザベル・カレ、クリスティン・スコット・トーマス、クロード・リッシュ、
シノプシス:中国文明の教師ダミアンは舞台監督の妻イヴァと息子のノエと暮らしている。夫婦は倦怠期を迎えているが、ある日、妻から強制退去になりかけているセルビア人の娘ザリアを助けているために、疎遠になっている高級官僚の父親に連絡するように言われる。話し合いは失敗に終わるが、ダミアンはその事を妻に告げられない。そんなある日、彼はオーロールという名の娘と出会い、意気投合するが…
*『華麗なるアリバイ』でスリラーに挑戦したパスカル・ボニゼール監督ですが、長編7作目でコメディに戻っています。アラン・レネ作品のポスターで知られるイラストレーターのFloc'hを起用するのは3作目ですね。製作費は650万ユーロ、フランス公開は9月5日。
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”O Gebo e A Sombra” (ポルトガル&フランス/95分)
監督:マノエル・デ・オリヴェイラ
出演:マイケル・ロンズデール、クラウディア・カルディナーレ、ジャンヌ・モロー、レオノール・シルヴェイラ、リカルド・トレパ、ルイス・ミゲル・シントラ
シノプシス:年を取り、体力の衰えを感じているゲボは家族を養うために会計士の仕事を続けている。彼は妻のドロテイア、義理の娘ソフィアと暮らしているが、不在の息子ジョアンが心配でならない。実はゲボは息子の帰りを待ちこがれている妻に隠し事をしていた。ソフィアも夫を疑いながらも、戻って来ることを待っている。そして突然ジョアンが現れ、全てが一転する…
*オリヴェイラ監督と同郷の作家ラウル・ブランダンによって1932年に書かれた戯曲の映画化。主役のゲボには当初ミシェル・ピコリの名前があがっていましたが、降板しマイケル・ロンズデールに。フランスのベテラン俳優とポルトガルの常連俳優たちが集まっています。ポスター、フランスでは2つのヴァージョンがあったようです。
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by berceau-du-cinema | 2012-08-14 02:11 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

VENISE 2012:フランス語の作品/コンペティション部門

8月29日から開催される第69回ヴェネチア映画祭で上映されるフランス語の作品の情報です。
公式コンペにはフランス製作の作品は2本(共同製作作品は8本)入っていますラオル・ルイス脚本作品には多くのフランス人俳優が出演。またマルコ・ベロッキオ監督の”Bella Addormentatar”はイザベル・ユペールが主役です。

さて今年から同映画祭にはアルベルト・バルベラが芸術ディレクターに復帰していますが、ラインナップの発表後は驚きのない無難で保守的な選出という意見が多く見られました。しかしニューカマーの作品もあるので、こちらに期待したいところ。

*コンペティション部門

"Après Mai"(フランス/122分)
監督:オリヴィエ・アサヤス
出演:ローラ・クルトン、クレモン・メタイエール、フェリックス・アルマン
シノプシス:1970年代初頭のパリ近郊。高校生のジュリアンはこの時代の政治的かつ創造的な熱狂状態に捕らわれている。仲間たちと同様に、彼も原理的な政治参加と個人的な熱望の間で心を引き裂かれているのだ。愛や芸術的な発見を求め、彼らはイタリアに向かい、そしてロンドンにたどり着くが、波乱に満ちた時代の中で自分たちを居場所を見つける最終的な選択をしなくてはならなくなる。
*五月革命以後の若者たちの姿を描く作品ですが、アサヤス監督自身も当時は高校生。日本では8月末に刊行される『5月の後の青春 アリス・ドゥボールへの手紙、1968年とその後』(出版:boid)が刊行されるので、これと対にして見たい作品。主役のローラ・クルトンはアサヤス監督のパートナーでもあるミア・ハンセン・ラブ監督の『あの夏の子供たち』に出演するなど既に大注目の若手女優さんですが、他の出演者は現役の高校生から選んでいます。フランス公開は11月14日。
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"Superstar"(フランス&ベルギー/112分)
監督:グザヴィエ・ジャノリ
出演:カド・メラッド、セシル・ド・フランス、ルイ=ド・ドゥ・ランクザン
シノプシス:ある日、突然有名になってしまった普通の男の物語。
*2004年に発売されたセルジュ・ジョンクールの小説"L'Idole"を自由翻案。セルジュ・ジョンクールは既に『U.V.』という作品が映画化(『UV -プールサイド』)されていますが、『サラの鍵』の脚本を務めた経験も。しかし、このテーマ、ウディ・アレンの新作”To Rome with Love”でロベルト・ベニーニが演じたエピソードと同じなのですが…タイトルはカーペンターズのあの名曲から。フランスでの公開はヴェネチアでの上映と同時の8月29日。
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"Linhas de Wellington"(ポルトガル&フランス/151分)
監督:ヴァレリア・サルミエント
出演:Nuno Lopes, Soraia Chaves, ジョン・マルコヴィッチ、マリサ・パレデス、メルヴィル・プポー、マチュー・アマルリック、カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール、キアラ・マストロヤンニ、ミシェル・ピコリ、クロチルド・エスム、エルザ・ジベルスタイン、ヴァンサン・ペレーズ…
シノプシス:ナポレオン率いるフランス軍がポルトガルに侵攻した1810年9月。ウェリントン将軍はイギリスと同盟し、リスボンを守るために巧みな戦略を準備する。敵をトーレス・ヴェドラスの戦地に誘い込むと同時に焼き討ちを行い、敵の物資供給を断ち切ろうというのだ。しかしこの作戦のために一般市民は避難を余儀なくされる。
*昨年8月に亡くなったラオル・ルイス監督が最後に準備した作品で、脚本、ロケハン、キャスティング、演出まで行なっていたそうです。プロデューサーのパオロ・ブランコ氏の依頼で公私ともにパートナーであったサルミエント監督はメガホンを撮り、完成させました。ルイス作品に出演した俳優たちも総出演していますが、メルヴィル・プポーはこの作品を『ミステリーズ 運命のリスボン』の続編的作品と語っています。五千人のエキストラを動員した歴史ドラマで、フランス公開は11月21日。
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"La cinquieme saison"(ベルギー&オランダ&フランス/93分)
監督:Peter Brosens, Jessica Woodworth
出演:Aurélia Poirier, Django Schrevens, Sam Louwyck, Gill Vancompernolle
シノプシス:ベルギーのアルデンヌ地方の農村が突然の異常気象に襲われる。春が訪れるのを「拒否」しているのだ。自然の反乱は村だけの問題ではなく、沈黙と不動の状態は至る所で蔓延し始める…
*Peter Brosens監督とJessica Woodworth監督は2006年から共同で作品を発表しており、これが長編3作目。2006年の"Khadak"は2006年のヴェネチア映画祭VENICE DAY部門に出品、2009年の"Altiplano"はカンヌ映画祭批評家週間に出品されています。作品の公式サイト
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by berceau-du-cinema | 2012-08-13 22:29 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

LOCARNO 2012:フランス映画ー2

アウト・オブ・コンペティション部門

”Fairy Queen”(フランス/43分)
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監督:Jean Paul Civeyrac
出演:Myriam De Santos、Alix Boillot
シノプシス:女優に魅了される、ある監督の物語。説明できない破壊的な妄想から、彼は正気を失い、映画作品も人生で大切な物も全て失って行く。
*1964年生まれのJean Paul Civeyrac監督は国立映画学校LA FEMISの卒業生で、2000年から2010年まで教鞭も取っていました。アンヌ・ヴィアゼムスキーの小説『愛の賛歌』の映画化"‪Toutes ces belles promesses‬"(2003)ではジャン・ヴィゴ賞を獲得しています。今作はフランス国立高等装飾美術学校(EnsAD)製作なので、実験的な作品なのでしょうか。

”Les Coquillettes”(フランス/75分)
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監督:Sophie Letourneur
出演:Camille Genaud、Carole Le Page、Sophie Letourneur
シノプシス:恋愛がうまく行かないキャロル、カミーユ、ソフィーはある映画祭に招待を受けるが、映画を見るよりもパーティに行って男の子を見つける方が大事。ソフィーはセクシーな人気俳優に夢中になり、カミーユはロマンチックな純愛に幻想を抱くが、キャロルは…
*1978年生まれのSophie Letourneurは名門フランス国立高等装飾美術学校(EnsAD)出身で、実験的な作品の製作からキャリアをスタートさせていますが、近年発表している長編"‪La Vie au ranch‬"(ロッテルダム映画祭コンペ出品)や短編"Le Marin masqué"(ロカルノ映画祭出品)は、現代のフランスの若い女性の姿をリアルに描いています。この作品も舞台はロカルノ映画祭!この写真に出てくる男性、顔見知りの批評家だ…(笑)。

”L’Enclos du temps”(フランス/65分)
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監督:ジャン=シャルル・フィトゥシ
出演:ルイス・ミゲル・シントラ、ベルナール・ブランカン
シノプシス:イタリアで夏休みを過ごすテオフィルは、隠居生活を送る祖父の家で自由を謳歌している。しかし祖父の体調が悪化し、テオフィルは過去にも祖父の命を助けたスターン医師に連絡をする。スターン医師は看護婦を送り込むのだが…
*ストローブ=ユイエの助監督を務めた事もあるジャン=シャルル・フィトゥシ監督の新作で、今回も自主制作。オリヴェイラ監督作品で有名なルイス・ミゲル・シントラが祖父役で出演しています。

"La Richesse du loup"(フランス/86分)
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監督:ダミアン・オドゥール
出演:マリー=イヴ・ナドー、ダミアン・オドゥール
シノプシス:オラフが失踪した。パートナーのマリーに数時間に渡る映像が入った100本あまりのデジタルカセットが1冊のメモ帳とともに残されていた。マリーは彼の最後の9年が撮られている映像を見ながら「調べ」、自分が愛した男の旅立ちを理解するために男の人生を再構築しようとする。
*作品毎に新たなスタイルに挑戦しているダミアン・オドゥール監督が、実生活のパートナーでもあるマリー=イヴ・ナドーと共に作り上げた作品の第2作目。監督自身が日々の生活の中で撮り貯めた映像を元に、一人の架空の男の物語が始まり、そして監督自身の姿が浮かび上がって行くという二重構造の自画像的な作品。2012年のFIDMarseille公式コンペティション出品。

”Ingrid Caven, musique et voix”(フランス/105分)*ドキュメンタリー
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監督:ベルトラン・ボネロ
出演:イングリッド・カーフェン
シノプシス:「2006年5月3日。パリのシテ・ド・ラ・ミュージックでのイングリッド・カーフェンの舞台を見た。彼女のアルバム、音楽、声は知っていたが、舞台での彼女を見た事はなかった。僕がこの夜発見したのは何にも似ておらず、今まで見た事のないものだった。翌日、唯一の上演だけが残されていた。どうしても彼女を撮らなければならなかった。」
by berceau-du-cinema | 2012-08-01 19:02 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

LOCARNO 2012:フランス映画−1

8月1日から開催されている第65回ロカルノ映画祭に出品されているフランス映画です。今年で3年目になるオリヴィエ・ペール芸術ディレクターはカンヌ映画祭の監督週間を担当していましたが、特にフランス映画に関しては、その時から擁護していた監督の新作が多く集まっています。

*インターナショナル・コンペティション部門

"La Fille de nulle part"(フランス/91分)
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監督:ジャン=クロード・ブリソー
出演:ジャン=クロード・ブリソー、Virginie Legeay
、Claude Morel
シノプシス:退職した数学教師ミシェルは妻の死後、一人で生活し、信仰に関するエッセイを書きながら日々を過ごしている。ある日、家の前で怪我をして倒れている住所不定の娘ドラを見つけた彼は、回復するまで家に住まわせる事にする。彼女の存在によってミシェルの生活はちょっとした新鮮さを取り戻すが、少しずつ家の中で不思議な現象が現れるようになす。
*『白い婚礼』のブリソー監督は主演のVirginie Legeayは2005年の『はじらい』(Les Anges exterminateurs)"にも出演していますが、実はブリソー監督、その前の"Choses secrètes"のキャスティングの際にセクハラがあったと訴えられ、『はじらい』はその顛末を描いた作品です…ちなみに"La Fille de nulle part"は1922年作のルイ・デュリュック監督の作品と同じタイトル。"Les Anges exterminateurs"はブニュエル監督の『皆殺しの天使』を複数形にしたもの…

"Mobile Home"(ベルギー&フランス/95分)
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監督:フランソワ・ピロ
出演:アルチュール・デュポン、ギョーム・グイ、ジャン=ポール・ボネール
シノプシス:仕事を辞め、彼女とも別れて両親の住む生まれ故郷に戻ったシモンは、幼なじみのジュリアンと再会する。ジュリアンは大病を患った父親と2人で暮らしている。30才台に入っている2人だが、ある晩、思春期の頃の夢であった車での旅を実現しようと決意する。キャンピング・カーを購入したのはよいものの、様々な問題にぶつかり、彼らはなかなか出発できない。生活するための仕事を探し、様々な出会いを体験する内に彼らは現実から逃げようとする自分自身と対峙することになり、そして2人の道は別れて行く…
*ベルギー出身、1977年生まれのフランソワ・ピロ監督はヴェネチアやカンヌに出品されたジョアキン・ラフォス監督作品の共同脚本家で、今作は初の長編作品。主演のアルチュール・デュポンは『我が至上の愛 アストレとセラドン』や2010年のフランス映画祭に出品された『バス・パラディウム』に、ギヨーム・グイはDVD発売されている『美しき棘』(2011年フランス映画祭)や『突然、みんなが恋しくて』に出演。この作品で共演する前から友人だったそうです。

”Une estonienne à Paris”(エストニア&フランス&ベルギー/94分)
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監督:Ilmar Raag
出演:ジャンヌ・モロー、Patrick Pineau、Laine Mägi
シノプシス:50才のアンナは離婚経験者、病気の母親と2人暮らしで2人の子供は既に聖人して遠くに住んでいる。母が亡くなり、アンヌはフランスに住む80才のエストニア女性フリーダを看病するため、パリに呼ばれる。しかし到着するとフリーダは生きる気力をすっかりなくしており、アンヌを厄介払いしようとする。フリーダはかつての恋人であったカフェを経営する55才のステファンだけが心の拠り所だが、しかし2人の関係は複雑。ステファンはアンヌにフリーダの世話をすることを懇願する。
*エストニア生まれのIlmar Raag監督はオハイオ大学で脚本の勉強をし、1998年に監督デビュー。2007年に発表した"Klass (The Class)"はカルロヴァリ映画祭で賞を受賞。2002年から2005年までエストニア国営放送のディレクターを勤めていたそうです。ジャンヌ・モローの出演が嬉しい今作ですが、共演のPatrick Pineauは舞台と映画でコンスタントに活躍する俳優、Laine MägiはエストニアのTVで活躍する女優のようです。

*フィルムメーカーズ・オブ・ザ・プレゼント コンペティション部門

"Les Gouffres"(フランス&スペイン/65分)
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監督:アントワーヌ・バロー
出演:ナタリー・ブトゥフ、マチュー・アマルリック、Marta Hoskins
シノプシス:5つの巨大な陥落孔が発見され、研究者グループが派遣される。ジョルジュは妻と共に現地入りするが、不安と緊張に苛まれる彼女はこの空間にとらわれていく。
*クレルモン・フェラン国際短編映画祭の常連であるアントワーヌ・バロー監督は、2007年にケネス・アンガー、寺山修司、若松孝二監督に関する実験的な作品を集めた長編"Song"で長編デビュー。その後も2本のドキュメンタリーを発表しています。そして…ピエール・クレモンティの監督作品の修復、スティーヴン・ドウスキン監督の遺作となってしまった ”Age is…”の製作にも関わっていたそう!今作でフィクションに挑戦、ナタリー・ブトゥフ、マチュー・アマルリックという強力なキャスィングに注目。

"Les Mouvements du bassin"(フランス/86分)
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監督:HPG
出演:HPG、エリック・カントナ、ラシッダ・ブラクニ、ジョアンナ・プレイス
シノプシス:孤独な男エルヴェは勤務していた動物園をクビになり、工場の夜警の仕事をしている。彼は同僚である夫と承認の元で売春をしている妻に興味を示す。妻のマリオンは子供を欲しがっているが、ある晩、精子バンクの強盗に入れば妊娠を保証するという看護婦に出会う。
*ポルノ映画界で有名なHPG監督ですが、2006年に商業映画(って表現でいいのでしょうか?)"On ne devrait pas exister"を発表、現ロカルノ映画祭ディレクターが担当していた2006年のカンヌ映画祭監督週間部門に選ばれています。元サッカー選手のエリック・カントナが奥様のラシッダ・ブラクニと共演!

”Orleans”(フランス/60分)
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監督:Virgil Vernier
出演:Andréa Brusque、Julia Auchynnikava
シノプシス:2011年、オルレアン。20才のジョアンヌとシルヴィアは町外れのストリップ劇場で働いている。街ではジャンヌ・ダルクのお祭りが開催されており、2人はこの奇妙な騒ぎの中に入り込んで行く。
*1976年生まれのVirgil Vernier監督は既にドキュメンタリー作品を数本発表しており、マルセイユのFIDMARSEILLEやパリのCINEMA DU REELなどに選出されています。今回が初フィクション長編ですが、短編作品は2008年監督週間に出品。
by berceau-du-cinema | 2012-08-01 18:52 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)