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第70回ヴェネチア映画祭:フランス映画 2

ヴェネチア映画祭に出品されるフランス映画の紹介。新しい才能を紹介するオリゾンティ部門と映画祭とは別運営のヴェニス・デイ部門です。この他にも新人監督を対象とした批評家週間部門がありますが、今年は残念ながらフランス映画の選出はありませんでした。

ORIZZONTI(オリゾンティ部門)

"JE M'APPELLE HMMM…(私の名前は…)"(2012/フランス/120分)
監督:アニエス・ベー
出演:ダグラス・ゴードン、ルー=レイラ・デメルリアック、シルヴィー・テスチュ、ジャック・ボナフェ、ジャン=ピエール・カルフォン
シノプシス:家出をした12才のセリーヌは、40代のトラック運転手ピーターの赤いトラックの中に隠れる。旅の間、様々な出会い通して、セリーヌは初めて子供らしい時間を過ごすことになる。ピーターは彼女にとって夢に描いた友達となり、彼は彼女に普通の生活を送るチャンスを与える。
*製作会社ラブ・ストリームスを通して映画界にも関わって来たデザイナーのアニエス・ベーは今までにホーム・ムービー的な短編作品などを発表してきましたが、今作が初の長編フィクション作品。今作はクレール・ドニ監督の脚本家として知られるジャン=ポル・ファゴーと共同執筆されています。予告編ティーザー
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"EASTERN BOYS"(2012/フランス/128分)
監督:ロバン・カンピヨ
出演:オリヴィエ・ラブルダン、Kirill Emelyanov, Danil Vorobyev, Edea Darcque, Beka Markozashvili
シノプシス:パリの北駅にたむろする東欧の少年たち。ロシア、ウクライナ、ルーマニアから来た彼らは若く、最年長のものでも25才ぐらいだ。彼らは売春をしているのか?50代前半の男性ダニエルは、その中の一人、マレックに興味を持ち、ある日、声をかける。翌日にダニエルの家で会う事を約束した2人だが、ダニエルはそれがある「罠」であることを知らなかった。
*日本でも『奇跡の朝』(2004年)が公開され、またローラン・カンテ監督作品の脚本や編集を担当している事で知られるロバン・カンピヨ監督の9年振りの新作。
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VENICE DAY(ヴェニス・デイ部門):http://www.venice-days.com/film.asp?lang=eng

"LA BELLE VIE(美しい人生)"(2013/フランス/93分)
監督:ジャン・ドニゾ
出演;ザッカリー・シャスリオー、ジュール・ペリシエ、ソレーヌ・リゴ、ニコラ・ブショー、ジャン=フィリップ・エコフェ、マヤ・サンサ
出演:離婚後、法的な決定から逃れるために、2人の息子を連れて逃亡生活を送るイヴ。しかし子供たちは成長し、自分たちの夢や喜びを追い求めるようになる。ある日、兄のピエールが姿を消し、シルヴァンは父親と小さな島にたどり着くが、そこでシルヴァンはジルダという名前の少女と恋に落ち、自分の人生を歩み始める。
*リセと大学で映画を勉強した後、母校のパリ第8大学で教鞭も取るジャン・ドニゾ監督の初長編作品。アニエス・ベーの製作会社ラブ・ストリームスが共同製作に入っています。
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"GERONTOPHILIA"(2013/カナダ/85分)
監督:ブルース・ラブルース
出演:ピエール=ガブリエル・ラジョワ、ウォルター・ボーデン、ケイティ・ボランド、マリ=エレーヌ・ティボー
シノプシス:ガールフレンドもいる18才のレークは、老人に「普通」ではない関心があることに気付く。夏休みの介護のバイトで出会ったピーボディ氏と親しくなる。患者たちが扱いやすいように薬を過剰摂取させられている事を知ったレークは、ピーボディ氏が逃げ出しのを助け、一緒に旅に出る。
*1980年代からスーパー8mmなどを使って映画製作を始め、ポルノグラフィック的な視点で挑発的なホモセクシャル映画を発表してきたブルース・ラブルース監督は写真家、作家としても活躍するアーティスト。今作では一般の観客でも見やすい作風で描かれています。予告編
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by berceau-du-cinema | 2013-08-28 17:12 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

第70回ヴェネチア映画祭:フランス映画 1

今年で70周年を迎える世界最古のヴェネチア映画祭に出品されるフランス映画の紹介です。まずは公式コンペ部門にあたるヴェネチア70部門と招待作品部門から。公式コンペにフランスから選ばれたのは、同映画祭の常連フィリップ・ガレル監督だけ。次に紹介する他の部門も今年はフランス映画が少ないように感じます。ここではフランス語圏カナダの作品も紹介しています。

VENEZIA 70(ヴェネチア 70部門)

”LA JALOUSIE(嫉妬)" (2013/フランス/77分)
監督:フィリップ・ガレル
出演:ルイ・ガレル、アンナ・ムグラリス、エステール・ガレル
シノプシス:30才になる男は子供をもうけた女と別れ、別の女性と暮らしている。母親と暮らしている子供には会っているが、男が養育費も与えないために彼女は子供を育てるために働いている。男は貧しい舞台俳優で、やはり女優の女性と狂気の愛に生きているのだ。男は自分の人間関係を使い、必死になって彼女に役を与えようとするが、上手く行かない。そしてその女が浮気をし、もう彼とは暮らせないと言って出て行ってしまう。男は銃で自殺を図るが、弾がそれ、心臓ではなく左の肺を貫通する。男には病院で彼の看護をする妹と演劇しか残されていなかった。
*脚本はアルレット・ラングマン、マルク・ショロデンコに、監督の元パートナーのキャロリーヌ・デルアス、撮影はウィリー・クラン、編集はヤン・デデと、これまでのガレル作品に参加しているスタッフですが、音楽はフランスのミュージシャン、ジャン=ルイ・オベールが初参加。フランス公開は12月4日。予告編
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"TOM À LA FERME(農家のトム)"(2012/カナダ・フランス合作/95分)
監督:グザヴィエ・ドラン
出演:グザヴィエ・ドラン、ピエール=イヴ・カーディナル、リーズ・ロイ、イヴリーヌ・ブロシュ
シノプシス:サイコスリラー。広告代理店でコピーライターとして働くトムは、がある葬儀に列席するために田舎を訪れるが、彼と故人の関係を汁物は誰もいない。故人の長兄が母親と家族の名誉を守るために、ある不健全なゲームを提案するが、トムは暗い過去を持つこの家族の平和を維持する役を演じるはめになる。
*『わたしはロランス』のドラン監督の新作は、同名舞台の映画化で監督が主演も兼任。フランスの公開は2014年3月の予定。
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OUT OF COMPETITION(招待作品部門)

"UNE PROMESSE(ある約束)"(2013/フランス・ベルギー合作/95分)
監督:パトリス・ルコント
出演:レベッカ・ホール、アラン・リックマン、リチャード・マッデン
シノプシス:1912年のドイツ。貧しい階級出身の青年が学業を収め、製鉄工場の管理職の仕事を得る。厳しくて有名な社長は彼の仕事を評価し、秘書のポストを与える。しかし青年は社長の妻を愛してしまい、それを知った社長は青年をメキシコの採掘場に赴任させてしまう。妻は2年後に青年が戻って来た時に、彼のものになると約束をし、手紙を交わし合うが、第1次世界大戦が勃発し、青年はドイツに帰れなくなってしまう。8年後、ようやく祖国に戻った青年は、社長が亡くなったことを知るが…
*1929年にその1部が発表されたものの、1976年に完全版が発見、発行されたシュテファン・ツヴァイクの小説“Widerstand der Wirklichkeit”の映画化。ルコント監督は当初、主役にダイアン・クルーガーを想定していたそうです。フランス公開は2014年1月8日予定。
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by berceau-du-cinema | 2013-08-28 17:07 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)

第66回ロカルノ映画祭:フランス映画

今年から新しい芸術ディレクターが就任したロカルノ映画祭のフランス映画のラインアップです。しかし数年前から同映画祭のプログラミングに関わってきており、前任のオリヴィエ・ペールが更に押し進めた先鋭的な方向性を踏襲するセレクションとなっています。日本からは黒沢清監督の『』と青山真治監督の『共喰い』が公式コンペに入っています。

"Gare du nord"(2013年/フランス&カナダ合作/119分)
監督:クレール・シモン
出演:ニコル・ガルシア、レダ・カテブ、フランソワ・ダミアン
シノプシス:多くの人が行き交うパリ北駅。イスマエルはこの駅を利用する人達に関する博士論文を執筆するために、利用者にアンケートを取っていた。そんな時知り合ったマチルドは、命にかかわる病を抱えていた。時間の不規則な不動産の仕事に心身とも疲れ果てているジョアン、家出した娘を探すサシャ、駅にたむろする若者たち、不法入国者、そこで働く人達…様々な社会問題も浮き彫りになっていく。
*短編と同時に様々なドキュメンタリーも発表してきた女性監督のクレール・シモンは、前作"Les Bureaux de Dieu"(2008年)でも女性の家族計画相談所を舞台に、ドキュメンタリーとフィクションを融合させた作品を発表しています。今作と同時に撮影された"Géographie humaine"が、Fuori concorso部門でも上映。フランス公開は9月4日。
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"Tonnerre"(2013年/フランス/106分)
監督:ギョーム・ブラック
出演:ヴァンサン・マケーニュ、ソレーヌ・リゴ、ベルナール・メネス
シノプシス:感傷的な33才のロックミュージシャン、マキシムは年老いた気まぐれな父親が隠居生活を送る小さな街を訪れる。そこで優柔不断な21才の娘メロデフィに出会った彼は、たちまち彼女に夢中になり、音楽を作ることを疎かになってしまう。やがて病的なまでに激しい嫉妬に駆られるようになり…
*日本でも間もなく短編『遭難者』と中編『女っ気なし』が公開されるギョーム・ブラック監督の初長編監督。ラッシュ映像は何と70時間あり、編集に5時間を費やしたそうです。最初に出来上がったバージョンは4時間!かなりのカットが余儀なくされて、少し残念…フランス公開は2014年1月29日。
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"Une autre vie"(2013年/フランス/95分)
監督:エマニュエル・ムレ
出演:ジョイ・スター、ヴィルジニー・ルドワイヤン、ジャスミン・トリンカ
シノプシス:南仏の豪華な別荘に防犯ベルを設置する仕事をしているジャンは、国際的に有名なピアニストのオーロールに出会う。違う世界に住む2人だが、瞬く間に恋に落ち、共に新しい生活を始めようと決意する。ジャンはパートナーのドロレスと別れようとするが…
*日本では映画祭などで『キッスをよろしく』『チェンジ・オブ・アドレス』などが上映されているエマニュエル・ムレ監督はコメディを得意としていますが、今作ではシリアスな恋愛物語に挑戦しています。フランス公開は2014年1月15日。
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Concorso Cineasti del presente部門

"Le Sens de l’humour"(2013年/フランス/88分)
監督:マリリン・カント
出演:アントワーヌ・シャペイ、マリリン・カント、ルイ・シェペイ
シノプシス:冬。夫が亡くなった後、エリーズは10才の息子レオと2人で暮らしている。エリーズには夫の生前からつきあっていたポールがいるが、2人の関係は複雑なものになっている。しかしポールとレオが少しずつお互いを理解し合うようになる。エリーズはポールの子供を妊娠している事に気付くが、中絶をする決意をする。
*女優のマリリン・カントが4本の短編を監督した後、長編デビューした作品。主役を演じる2人は実生活でもパートナーです。
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”The Ugly One”(2013年/フランス/101分)
監督:エリック・ボードレール
出演:Juliette Navis、Saleh Mohamed Daoud、Hassan Mrad
シノプシス:ベイルートの浜辺で出会ったリリとミシェル。テロリスト行為、爆発、エレナという子供の死…これらの思い出に苛まれる2人。そこに27年間、パレスチナで闘い続けて来た日本赤軍の元メンバーの思い出が重なりあう。
エリック・ボードレール監督はドキュメンタリー『重信房子、メイと足立正生のアナバシス そしてイメージのない27年間』を2012年に発表していますが、今作には足立正生監督が脚本で参加、出演もしています。
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”Mouton”(2013年/フランス/100分)
監督:Gilles Deroo、Marie Pistone
出演:David Merabet、Michael Mormentyn、Cindy Dumont
シノプシス:海辺のレストランで働きながらシンプルな人生を送っていたムートン(羊)という名の青年が、ダンスパーティの夜に悲劇を迎えることになる。
*フランス北部のノール県を拠点とする監督2人組による初長編作品。彼らが出会ったアソシエーションのあるルーベという街は、アルノー・デプレシャン監督の出身地でもあります。製作費を集めるのに苦労をされたそうですが、国立映画・映像センターやル・フレノア国立現代芸術スタジオらの支援を受けて、製作が実現しました。
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Fuori concorso部門

"Que d’amour"(2013年/フランス/88分)
監督:ヴァレリー・ドンゼッリ
出演:Gérard Giroudon、Alexandre Pavloff、Léonie Simaga、Noam Morgensztern
シノプシス:ドラントとの結婚が決まったシルヴィアは、父親の許しを得て、召使いのふりをして未来の夫に近づく。しかしドラントも下男になりすましていた…
*今年のロカルノ映画祭で審査委員も務めた女優で映画監督のヴァレリー・ドンゼッリが、コメディ・フランセーズの以来で監督したTVドラマ。原案はマリヴォーの戯曲『愛と偶然の戯れ』です。
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by berceau-du-cinema | 2013-08-07 07:19 | CINEMA/FESTIVAL | Comments(0)