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セシル・ド・フランスがシャーマン役に挑戦

フランスの女性監督の新作をもう一本紹介。これまでの2本の作品がカンヌ映画祭監督週間に選ばれているファビエンヌ・ベルトー監督の新作”Un monde plus grand(さらに大きな、ある世界)”は、女性ジャーナリストCorine Sombrunが2004年に発表した体験記”Mon initiation chez les chamanes(シャーマンの元での私のイニシエーション)”を原作としています。


ジャーナリストの仕事でモンゴルに旅立ったコリーヌはオユンという名のシャーマンに出会い、運命が一転します。シャーマニズムの儀式でトランス状態に陥ったコリーヌには、自身にもシャーマンの才能があると告げられます。彼女はシャーマンの修行を積みながら、研究所と組んでその謎を解明しようとする物語です。

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主役を演じるのはセシル・ド・フランス。これまでのベルトー監督の作品にはずっとダイアン・クルーガーが出演していたので、これは新鮮な変化かも。撮影は昨年6月に約1ヶ月をかけてモンゴルで、その後、9月にベルギーのリエージュで行われました。ちょっと興味深いテーマの作品です。


# by berceau-du-cinema | 2019-04-16 08:32 | CINEMA/PROJET | Comments(0)

期待の女性監督マティ・ディオップ、初長編を製作中!

クレール・ドゥニ監督の”35 rhums”に女優としているマティ・ディオップ。セネガル映画のヌーベルバーグと言われる『トゥキ・ブゥキ / ハイエナの旅』を監督したジブリル・ディオップ・マンベティを叔父、作曲家のワシス・ディオップを父に持つ、芸術一家の血を受け継ぎ、自身もル・フレノワ国立現代芸術スタジオで学び、映像の道に進んでいます。既に2010年の”Atlantiques”と2012年『ビッグ・イン・ベトナム』がロッテルダム映画祭、2012年の”Snow Canon”らの短編がベネツィア映画祭で上映され、2013年の中編『千の太陽』がFIDMarseilleのコンペティション部門でグランプリを受賞。映画業界では大きな期待を集めている女性監督です。


その彼女が初長編作品は”La Prochaine fois le feu”の舞台に選んだのは、『千の太陽』と同様に自身のルーツであるセネガル。首都ダカールの郊外で間もなく完成する近代的な建物の建設に携わっている労働者たちには数ヶ月にわたって給料が払われていない。その中の1人、スレイマンにはアダという恋人がいたが、彼女は親が決めた許嫁がいた。彼女の結婚式の日に火事が起き、街の住民たちが謎の高熱にうなされr。アダはこれにスレイマンが関わっていることに気づいていなかった…という物語です。


この作品のタイトルですが、『ビール・ストリートの恋人たち』の原作者で未完成原稿がドキュメンタリー作品『私はあなたのニグロではない』として生まれ変わったジェームズ・ボールドウィンの随筆集”The Fire Next Time”から取られているのでしょうか(英語タイトルは”The Atlantides”)。昨年3月から5月まで7週間かけて行われた撮影でカメラを担当したのは、女性撮影監督のクレール・マトン。彼女の把えた『湖の見知らぬ男』や『垂直のまま』(共にアラン・ギロディ監督)は素晴らしかったので、こちらも楽しみです。


作品の画像がまだ出てこないので、お洒落で可愛い(性格もいい)監督の写真を。

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# by berceau-du-cinema | 2019-04-15 04:03 | CINEMA/PROJET | Comments(0)

魅力的なキャスティングのジュスティーヌ・トリエ監督の新作

2013年の”Bataille de Solférino”がACID部門、2016年の”Victoria”が批評家週間部門と、共に好評を呼んで着実に階段を上がってきてるジュスティーヌ・トリエ監督。ドラマとコメディを融合した「dramédie(ドラメディ)」と呼ばれるジャンルの彼女の新作は前作同様にベルギー出身の女優ヴィルジニー・エフィラを主役にした女性の物語”Sibyl”です。


公私にわたるパートナーである『汚れたダイヤモンド』のアルチュール・アラリ監督と共同執筆された脚本は、10年前に小説家から精神科医に職を変えたシビルが、新たに執筆する意欲に捉われて患者たちを断っていきますが、インスピレーションの欠如に苛まれることに。しかしある日、マルゴという若い女性が彼女の診察を懇願し、シビルは受け付けることに。しかしマルゴの告白はシビルの生活を少しずつ動揺させていく…という物語です。

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ヴィルジニー・エフィラは現在41歳。遅咲きかもしれませんが、最近ではポール・バーホーベンの新作など話題作への出演が続いています。マルゴ役を演じるのは『アデル、ブルーは熱い色』アデル・エグザルホプロス。そのほかにもギャスパー・ウリエル、ニール・シュナイダー(実生活ではヴィルジニー・エフィラの年下のパートナー!)、ローラ・カラミー、ポール・アミー、そしてドイツからザンドラ・ヒュラーと素晴らしいキャストが集まりました。



# by berceau-du-cinema | 2019-04-15 03:00 | CINEMA/PROJET | Comments(0)

レベッカ・ズロトヴスキ監督の新作で女優デビューするのは…

卒業制作であった『美しい棘』(2010)がカンヌ映画祭批評家週間部門、『グランド・セントラル』(2013)が同映画祭ある視点部門、そして『プラネタリウム』(2016)がヴェネチア映画祭アウト・オブ・コンペティションに出品されているレベッカ・ズロトヴスキ監督。新作の”Une fllle facile(手に落ちやすい娘)”もカンヌ映画祭に入るのでは?と呼び声が高いのですが、ちょっと驚く人物が出演していることが話題になっています。


そのザヒア・ドゥハールはまだ未成年だった2010年に高級エスコートガールとして有名サッカー選手2人と金銭的な肉体関係を持ち、警察に摘発される事件となりました。年齢を知らなかったとして2選手は無罪になったものの、ザヒアは有名人となり、その後、ランジェリーデザイナーに。先日亡くなったカール・ラガーフェルドや肖像写真アーティストのピエール&の被写体になっています。映画では2015年に”Joséphine s'arronditという作品に本人役でカメオ出演していますが、”Une fllle facile”では準主役と言える重要な役を得ています。


その”Une fllle facile”は16歳の少女ナイマの物語。夏を過ごすためにコートダジュールに向かった彼女は、「美しい肢体を持った、危険なまでに魅力的な生活を送る」22歳の従姉妹ソフィア(ザヒア・ドゥハール)と行動を共にし、忘れられない体験をする、という内容です。ナイマを演じるのはやはり新人女優のミナ・ファリッド。共演者にはブノワ・マジメル、クロチルド・クローらが名を連ねています。


これまでにも若きレア・セドゥやリリー・ローズ・デップを起用したきたズロトヴスキ監督。この2人を若き女優をどのように演出し、映し出しているのかが楽しみです。

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# by berceau-du-cinema | 2019-04-14 01:59 | CINEMA/PROJET | Comments(0)

アリス・ウィノクール監督が描く女性宇宙飛行士のドラマ

初長編作の「博士と私の危険な関係」が2012年のカンヌ映画祭批評家週間部門、次作の”Maryland”が2015年の同映画祭ある視点部門に出品されたアリス・ウィノクール監督。新作はエヴァ・グリーンとマット・ディロンを迎えたドラマ”Proxima”です。


ケルンにある宇宙センターで厳しい訓練を受けていた女性宇宙飛行士のサラ。ヨーロッパの飛行士たちの中で唯一の女性である彼女はシングルマザーで7歳の娘ステラがいるのですが、彼女と過ごす時間が取れないことに罪悪感を抱いていました。ある日、サラは「プロキシマ」と名付けられたロケットに一年間乗船する勤務を命じられ、娘を別れたパートナーに預けることになる物語です。母娘の関係、自身の夢や情熱と家族生活とのバランスをどのように見つけるかを描いた作品になる模様です。

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昨年2月にスタートした撮影は、2ヶ月半に渡ってパリを中心に、カザフスタン、ロシア、そしてドイツで行われました。今作にはラース・アイディンガーやサンドラ・フラーらドイツ人俳優も多く出演しています。


フランスの若手監督には自身に近い登場人物の親密な物語を描くタイプが多いのですが、彼女は名門の国立映画学校FEMISの脚本家出身だけあって、物語を描くことに興味を示しているように思えます。この作品で一気にカンヌのコンペを狙えるでしょうか。

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# by berceau-du-cinema | 2019-03-28 08:19 | CINEMA/PROJET | Comments(0)